評価制度を作ったら優秀な人が辞めてしまうこともある

第812号

先日、経営者の方から
「評価制度を作ることで、年功序列でなく
賃金の上がる人、下がる人を作っていきたい」

というお話しをうかがいました。

「でも、そうなったらなったで、
優秀な人が辞めてしまうこともあるから
難しいんだよね」

と、作るのを躊躇する理由を
おっしゃっていました。

この理由、これまでにも聞いたことが
あります。

初めて聞いたときは、
優秀な人ほど、評価の導入をのぞんで
いると思うので、どうしてなんだろう?

と思ったものです。

評価した結果、思った通りの
評価でないと、辞めてしまう可能性が
ある、

そのことを経営者の方は
危惧していることに気が付きました。

評価の点数が決定した時点で
上司と部下の認識のギャップに
気づいていたのでは遅い

ということなんだと思います。
———————————————–

評価の決定を伝える面談のとき、
あるいは、少なくとも
次期の評価期間が始まる前までに
新たに目指す目標を、
上司と部下で設定します。

このとき、どこまで目標を
共有できているか、です。

部下の目標設定=上司の求める目標設定
です。

上司が求める目標設定とは何か。

部下の個人目標が
その先にある部署目標や
会社目標と

つながっていることを
伝えなければ伝わりませんし、
部下から出てきません。

そのうえで、

部下が目標を設定し
それを承認するのが
上司の役割ということに
なります。

目標設定が決まったら、
どうしたら、実現できるか
だけを考えて、

現状と目標のギャップを埋める
具体的な行動を決めていきます。

これら一連の流れはコーチングの
基本スキルでもあるGROWモデルです。

ステップ1
現状の把握-明確にするために状況を詳しく聞き取る

ステップ2
目標を明確化する 望ましい状態

ステップ3
現状と目標の間のギャップを明確にする

ステップ4
選択肢の模索 アイデアの発見

ステップ5
行動の決定(例 明日から何をするか)

目標が決定したら、そのあとは
部下の進捗を確認し、
問題解決をサポートし、

部下の目標達成と
成長の支援を行うことを
目的とした面談(=1on1
を定期的に行っていきます。

目標をどう設定するかは
部下の成長をどう設定するか、と
同義語だと思っています。

臆せず高い目標を設定して
もらうためにも

矛盾しているようですが、

点数が高い人がすばらしい
ということではありません。

低い目標でも良しとするのか、
ということでもありません。

社員の成長の度合いは
人それぞれだということです。

いかに、過去の自分から
成長できたかどうかが、大事です。

成長が1伸びて最高点の5になる人
(+1の成長)と同じくらい、

1から3に伸びた人(+2の成長)を
承認する

”成長を支援する”という視点を
忘れてはいけないと思います。

それを伝えることが、優秀な社員の
成長を促し、定着にもつながると
思っています。

お読みいただき、ありがとうございました。

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