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第811号
週末NHKの夜9時のニュースの特集が
「従業員の『やる気』が会社の業績を左右する」
やっと今ごろ、こんなことを、と
日頃、組織づくりに取り組む私などは
思ってしまいますが、
今、「やる気」は企業が開示すべき
経営情報となり、
投資家が「やる気」の度合いで
投資先を選ぶ時代に入ろうとしている
というのです。
この特集ではやる気を数値化するため、
「エンゲージメント」を指標にした
診断ツールを取り上げていました。
短い時間の特集で、
丁寧に説明するのは難しい
のだろうなぁと思いつつも、
コミュニケーションを増やして
相手を知れば職場の雰囲気が変わり
やる気が出る、
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やっぱり、コミュニケーションだ、
と、それだけが頭に残ってしまうなら、
「もったいないなぁ」と思いました。
それほど単純なものでは
ありません。
特集を見て、
じゃあ、紹介されていた事例の
仕組みだけを取り入れても
それだけでは
エンゲージメントはUPしません。
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部分最適では成果は見込めません。
——————————————–
何か問題があると、あるいは
もっと良くしようと思うときでも、
1つのことに取り組んで
対応しようとしがちですが、
それでは解決しません。
ルービックキューブを揃えようと
思ったら
1面だけに集中していては
揃わないのと同じです。
見えていない面も意識
しながらでないと揃いません。
![](https://www.suzukey-stone.com/wp-content/uploads/2018/10/670955-300x300.png)
たとえば、
「やる気」ってどういうときに
湧いてくるかと考えれば
行動するうちに、
なんだか出来そう、とか、
わかってきたとか
成功のイメージが出てきたときに
湧いてくるものだと思います。
![](https://www.suzukey-stone.com/wp-content/uploads/2021/04/fe366201b82333b242f566018ad6a494-300x212.jpg)
つまり「行動」です。
とにかくまず15分やってみる。
というような言葉があるように
まずは動いてみるうちに、
だんだんとやる気が湧いてくる
というものです。
とにかくやってみようという
その行動を促すのが
「モチベーション」であり
「エンゲージメント」です。
ですから、やる気の数値化を
エンゲージメントに置き換えるのは
間違いではありません。
どうしても数値化されると
そこに引っ張られますが、
業績を上げるためには
エンゲージメントだけを
意識するだけでは、
十分ではありません。
NHKの特集では
このエンゲージメントを指標化した
ツールを導入している
ガソリンスタンドの店舗を
取り上げています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220603/k10013655861000.html
職場の雰囲気が変わった結果、
従業員からは自発的に
職場を改善する提案が相次ぐ
ようになったといいます。
提案するという「行動」です。
そこには、
朝礼で、「Good&New」について
出来事を話すという仕組みが
取り入れられています。
同じテーマで話すことで
お互いの考え方の違いや
個性を知ったり、
違いをわかったうえで
店長がこれまでの指示を出す
やり方から
部下の強みを活かした
仕事の任せかたをするようになると、
強みを発揮できる仕事は
自信になり、
おのずと「モチベーション」が
上がるという具合です。
「Good&New」や
仕事の進め方の変化という
仕組みは
コミュニケーションという
関係性の強化にもつながります。
「エンゲージメント」とは
いろいろな切り口で定義が
説明されていますが、
———————————————————
会社と従業員が一方的な働きかけ
をする関係ではなく、双方向であり、
ともに同じ方向に向かって
一緒に成長していく「関係性」の
ことです。
———————————————————–
ガソリンスタンドでは、
共有ノートを作って
![](https://www.suzukey-stone.com/wp-content/uploads/2019/02/abef0e314604fb4d31788eebe813a991-300x225.jpg)
顧客への対応で必要なことを
確実に引き継いだり、
繰り返しを避けることに
つなげていきました。
車の調子が悪い人には
中古車の購入を促す
取り組みも始めました。
これらは、
“共有ノート”を書くという
仕組みの導入と
それによる関係性の強化です。
その結果
中古車の販売台数の増加や
経常利益が増加した、
ということですから
目指す目標設定も
共有されていることが
うかがえます。
ともに同じ方向に向かって
一緒に成長していく
![](https://www.suzukey-stone.com/wp-content/uploads/2018/09/326ff23bac5eec883ebb5e9d0bdf958f-300x200.jpg)
つまりこれは、
エンゲージメントです。
エンゲージメントの
スコアがUPすれば、
業績もUPすることが
事例で証明されている
というわけです。
ただ、この2つの間には
複数の要素が存在し
つながっている結果が
業績のUPにつながって
いることを、
ここまで見てきました。
やる気を向上させて
業績を上げるためには、
やる気が湧いてくる行動を
引き出すために
モチベーションをあげて
いろいろな取り組み(仕組み)を使って
コミュニケーションをよくする
(=エンゲージメントが上がる)。
というように、
どれかひとつではなく、
それぞれをつないでいって
回し続ける
![](https://www.suzukey-stone.com/wp-content/uploads/2022/06/22690182wa-pu-150x150.jpg)
全体最適という意識を
持つことが大切だと思います。
そしてこれは
いつもお話ししている
組織の成果を出すための
![](https://www.suzukey-stone.com/wp-content/uploads/2019/06/73673e5baddefb7445e6a4a9f908e4ae-300x225.jpg)
人材力×組織力×関係力を
回し続けることに、他なりません。
お読みいただき、ありがとうございました。
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