人は『快』かどうかで行動を選択する

第960号

先日BSフジで放送された
「どん底を味わったサムライたち」
という番組の中で、ヤクルトスワローズの
キャプテン山田哲人選手が

「WBC…、出たくない」と本音を
漏らしていました。

理由は「しんどい」
「もうけっこうキツイ」
ということです。

それは、つまり、山田選手にとって
WBCに出ることが『快』(楽しい、快感)
ではなくなっているということなんだと
思うんです。

心理学でいう『選択理論』は、
人の行動には目的があって
プラス要素である「快」しか
選択しないというものです。


仕事の現場でも、
「どうして、こうやればうまくいく
と教えているのに、あの部下はやらない
んだろう」
ということがあります。

それは、その部下にとって
「快」ではないからですが、

実際には「快」ではないと
思う仕事を、選択しなければ
ならないときもあります。
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山田選手は、国際試合にめっぽう強い
と言われ続けて、チームで不振でも
ジャパンでは活躍してきた人です。

その人が代表歴10年を過ぎて、今、
チームとの兼務による負担と責任
の重圧から、

快とは言えない感情、
いわゆる、もう楽しめない状況に
追い詰められているのを
インタビューからも感じ取れました。

何を快と感じられるかどうかは
人それぞれに違います。

仕事でも、現実には、
快ではない仕事も、無理して
やらなければならないことが
あります。

その連続だという方もおられる
かもしれません。

そういう場合は、不快を避ける
という選択をして、行動に結び
つけています。

あれよりはまし、という考え方です。

不快を避けるというのも、快の選択です。

それでも、あえて理想を語れば、
無理してやらなければならない
マイナスの状況は、一時の
緊急避難であって

快とはいえない仕事を継続
してやり続けることは苦痛
でしかなく、

それは、本人にとっても会社に
とっても、生産性という成果を
期待できるものではありません。

そのことを前提としたうえで、
「しんどい」「キツイ」という
状況の手前の段階であれば

すべてにおいて快でなくても、
いったん行動することはできます。

その方法は、
自分で、やるということを選択
する。ということです。

快ではない仕事と向き合った
うえで、快ではないという
自覚をもって

「やる」と選択できるかどうか、
です。

言われたからとか
しょうがないから、ではなく

自分で決めて選択しなければ
結局「やらされ感」という
マイナスからは、逃れられ
ません。

まずは、その仕事を快に感じて
やることが出来る人がいれば
やってもらうという選択肢が
ないかどうか見極めたうえで、

自分にとって快ではないけれど
自分がその仕事をする意味を
見いだせることができれば、

その仕事をやる、という
選択ができます。

ここを丁寧にやらないと
結局は、上司の鶴の一声で
決定した、

→自分事ではない
→指示待ち

ということになってしまい、

生産性は期待できません。

ところで、実は、快かどうか選択
するための情報が少ないことから、
快ではない、と判断しているかも
しれないことがあります。

面倒だ、とか、
やったことがないこと
=快ではない(辛い、苦しい、不快)
ということではないと思います。

入社1年目で任された仕事が
作業レベルのように思えても、

会社全体にどう関係して
いるのか

自分の役割はどういうものなのか

どういった貢献ができるのか

こういうことがわかれば
点が線になって会社の仕事と
つながって見えます。

つながれば、その先にある
会社が目指す目標もイメージ
できるというものです。

そもそも知らないことは
選択できません。

こうなるんだ、って
わかれば、
ちょっとやりたくなります。

「楽しめる」と感じられれば、
それは快として選択できます。

自分の仕事の意味を知ることが
できれば、

あるいは、仕事に意味を見いだせれば

その仕事は、自分にとってプラス要素の
『快』になります。

お読みいただきありがとうございました。
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