ギャップを埋めようとする前に明確にすること

第901号

社会人になって1年ほど経って
仕事にも慣れてきて、そろそろ
仕事を任せてほしいと思う頃、

「まだその仕事は早いよ」と
上司に言われることがあります。

部下としては
普段、自分で考えて動くように
なりなさいと、と言っている上司に
まだ早いと言われたことで

「仕事を任せてくれないと、
いつまでたっても自分で考えて
動くなんてできませんよ。
上司は僕を認めていないんですよ」

と、不満を漏らしたそうです。

いわゆる上司と部下との間に
ギャップが生じているという
ことです。

このギャップを埋める手法が
コーチングです。

でも、ギャップに反応する前に
明確にしておくことがあります。
—————————————————–

年に1度、全社員面談をする社長が
上記のような話を1年目の社員から
聞いて、上司と部下の面談の必要性を
あらためて感じたとおっしゃっていました。

コーチングでは
『GROWモデル』という
基本的な質問の形があります。

G:望ましい状態の明確化

R:現状の把握

O:方法の発見

W:行動の具体化

これに即した問いによって
現状と望ましい状態(未来)の
ギャップを解消する方法を発見し
コーチは行動の後押しをします。

上司と部下のギャップを
埋める、というと
どうしても普段からの対話が
足りていない、

コミュニケーション=面談
の必要性を感じて、

コーチングについて
研修や、自発的に学んでいる
上司の方も多いと思います。

コーチングとは
——————————-
相手に自発的な行動を促し、
目標達成のサポートを行うための
コミュニケーション技術
——————————-

ここで注目していただきたいのは
「目標達成のサポート」です。

現状と目指す望ましい状態を
確認し、

その間の隔たりをギャップ
として

そこを縮めていくための
行動計画を立てて
それを実行すること。

上司はそれを支援すること。

行動をマネジメント
することが、日常業務に
おいては重要なことです。

望ましい状態、つまり
目標を明確化しなければ
ギャップはそもそも
明確になりません。

明確にならないと
どうやってギャップを
縮めていくかの
行動計画がたてられません。

・部下に自ら動いてもらいたい

・上司から仕事を任せてもらいたい

この両者の想いを
行き違いすることなく
達成するためには、

現状の把握も大切ですが
そこだけを見て手を打つのでなく
未来の状態を目指して、

目標を明確化して
ギャップを共有することです。

目標設定が明確でなく
ギャップも不明確だと

目標設定と行動計画が
ミスマッチで、

行動を起こせない可能性が
あります。

人は、(目標達成)できる、
というイメージがわかないと
動けません。

たとえ行動したとしても、
それは自ら動いた、と言える
ものにはならないと思います。

ちなみに、目標設定が
明確で、ギャップも分析
できていても、

だからこそ不安で動けない
人もいます。

そういう場合は、
行動計画を小さく刻んで
積み上げていくことで

自分が安心できる状態に
もっていければ、そのあとは
動けるようになります。

コーチングは技術です。

代表的な傾聴力や質問力など
スキルは大切ですが

目的は、
目標達成のための
サポートのためということを
頭においておきたいものです。

お読みいただき、ありがとうございました。
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