リーダーの資質

第769号

Jリーグチェアマンの村井満さんが任期満了で
2022年の3月いっぱいで退任されます。

チェアマンとは、サッカーJリーグの
最高責任者です。

日本代表を掌るのは、
JPFA(日本プロサッカー協会)で
別組織です。

後継者は来年1月に発表されます。

有能だと言われてきた村井さんの後を
引き継ぐのは大変だろうとも
言われていますが、

何をもって村井さんは有能だと
評価されているのでしょうか。

それは、いち早くリーグを休止したり
無観客試合を決断したり、

リスクを負った決断をしてきた点に
あるのだと思います。

リーダーに求められる資質は
何かと言えば

リスクを負った決断ができるか?
だと思います。

今日はリーダーの資質について
お話したいと思います。
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コロナ禍のなかで、前例のない
決断を、Jリーグはいくつも
してきたわけですが

いち早く休止を決め、
休止するより再開が難しい
と言われるなか

再開に踏み切れた
ポイントは

選手全員に対して
PCR検査体制が敷けるかどうか
でした。

Jリーグの理念の中に

「豊かなスポーツ文化の振興と
国民の心身の健全な発達への寄与」

とあります。

この、『国民の』とあることから、
優先順位の1番は必然的に

「国民の健康を第一に考える」

そして、2番目が
「サッカー文化を守る」

3番目が「サポーターとともに」

村井さんは、そう、よどみなく言います。

この順位に照らし合わせて、
国民が検査を受けられないうちは
再開しない、と決めました。

その後、優先順位を変えずに
検査を受けられる体制が
整ってきたことで
再開に踏み切りました。

決断しなければいけないことが
多岐に渡っても、

突き詰めるとJリーグの理念に
則して、それに照らして
前に進めることができるかどうか

非常にシンプルだと言います。

常に理念に立ち戻って
考えればよいので、

スピード感をもって
決断できるとも言います。

リスクのない決断は
ありません。

でも、決断するための
情報がそろってからでは
遅いことも多々あります。

むしろ決断するには
足りない情報のなかで
何を基軸に判断できるか。

この基軸がJリーグ代々の
チェアマンにとっては
”理念”だったわけです。

私たちは何をもって
判断するのか。

それはできるだけ
絞れているか。

そこに判断の一貫性が生まれ
部下がフォロワーとなって
くれるのだと思います。
  (一貫性についてはこちらで書いています)
   https://www.suzukey-stone.com/2022/03/31/794/


正直、代々のチェアマン
すべてが

迅速な結団をしてきたか?

というと、そうとは言えません。

だからこそ、
村井チェアマンは有能だと
言われるのだと思います。

これも、主観が入るので
全方面から見て村井さんが
有能かどうかはわかりません。

少なくとも、コロナ禍にあって
その言動が高く評価されているのは、

自分の強みを生かして、
決断
してきたからだと
思います。

村井さんはご自身を、

相当に緊張しやすい
といいます。

でも、簡単にできることは
緊張しないけれど

自分ができるかできないか
微妙なライン、

あるいは
ギリギリのときにだけ緊張する

ということがわかってきたとき

無意識に、対価として得られる
ものを想像できることで、

あえて緊張する方を選ぶと
得られるものが大きい

ということに気づきます。

この強みを活かすことで
多くの前例のない決断を
してこれたのだと思います。

いかに自分の強みをもって、
リーダーとしての資質を
活かせるか
、です。

チェアマンの後継者選びには
チェアマンは関与しません。

えこひいきや自己正当化などの
悪癖を避けるためです。

果たして村井チェアマンは
有能なのか?

選考委員会がどういう人を
選ぶかで、見えてくるのだと
思います。

リーダーは大変です。

お読みいただき、ありがとうございました。

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