その話 一貫性がありますか

第794号

「あなたの言うことは、
よくわからないこともあるけど、
言っていることに一貫性がある
ことはわかる。
それがあるから信じられる」

こんな言葉を思いがけず
お客様から言っていただいた
ことがあります。

「そうかぁ、わかっていなかったのかぁ」

と、ちょっと照れもあって、
そんなことも思ったりしながら、
あったかい気持ちで
帰ったものです。

さて、これほど世の中の
状況が目まぐるしく変わるなか

やり方を変えながらも、
一貫性を保つというのは
相当難しいと思うのですが、
良い方法はあるのでしょうか。

それは、判断の軸をもっているか
どうかだと思います。
———————————————————

ところで、

一貫性というのは
竹のようにしなやかに

だけど軸はしっかり動かない、

というのが私の考える一貫性です。

やりながら考える、と
おっしゃる方がいますが

軸がはっきりしないままでは、
それはあまりおすすめできません。

竹のように弾力性で
戻ってこれないからです。

私に過分なお言葉をかけて
くださった経営者の方は

時々、自ら振り返りの
時間を取って、考えるそうです。

この時、大事なことは

何を指標として
ぶれやズレを測るのか、
です。

経営者の方が社内に
組織変更や人事制度の改訂
などを説明する前

ご一緒に何をどのように伝えるか
打ち合わせするのですが、

このとき私が意識するのは、

話に一貫性があるか

伝わるかはもちろんですが、

本当に心からそう思って話を
しているかを見ています。

ここは慎重に慎重に、考えます。

単純に時間をかけて考える
というより、

時間軸を短期と中長期に分けて
考えてみるということをしています。

矛盾がないか、考えるわけです。

何よりここで経営者が説明するのは、
どういうものになるかよりも
会社としての姿勢、あり方を
しめすことが重要だと思うからです。

両方に共通するのは
軸(指標)があるか、です。

以前、「リーダーの資質」のなかでも
書いたのですが、

今年退任された
Jリーグ村井満チェアマンは

Jリーグの理念に立ち戻って
考えればよいので、

スピード感をもって決断できる
と言っています。

呼吸をするたびに
決断を迫られる毎日と

自ら語る村井さんが
走り抜けられたのは、

理念という指標があったから
ということなのでしょう。


そもそも経営者と社員では
役割や責任の違いから、
視座の高さが違います。

経営者にとっては
一貫性のあることがらでも

社員さんから見ると、
朝礼暮改に感じられて
しまうことは多々あるものです。

軸はぶれていないけれど、
やり方は変わる
それは、あってもよいこと
なんですが、

「やり方」だけを
伝えていると

コロコロ変わると
思われてもしかたありません。

そもそも、何が軸なのか
常日頃、明言されていないと

伝えたいことは
伝わらないと思います。

目標と目的が
達成された状態が
ビジョンだと考えると

意識したいことは

ビジョンの状態になるためには

「目的を決め」

その目的を達成するために

「目標をたてる」

この目的と目標の
関係性が共有できて
いるかが大事になります。

目的を明確にしないまま
目標だけを毎回決めて
独り歩きさせていると、
迷い道になってしまいます。

目標を決めるとき
そこには、常に目的を意識する。

この順番で考えることが、
一貫性につながります。

社員の目線からしても、
自分の目標設定は何を達成
するための目標だろう?

こんなふうに、
ひとつ上にある目的を
つなげて考えるくせづけをすると、
きっと視野も広がります。

お読みいただき、ありがとうございました。

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