正論では何も始まらない

第711号

「今、目の前のことで手一杯なのに
来年、再来年のことなんて考えられません」

確かに、社長の言うこと、
よくわかります。

オープンしたばかりの店舗の
休業対応に追われています。

「行動と成果があらわれるには
どうしてもタイムラグがあるので
気持ちはわかるけど、
来年、再来年のために、今何も
しないというわけにはいきませんよ」

と、くぎを刺す私の言葉も
間違ってはいないと思います。

見ている景色は違いますが、
どちらも正論。

でも正論では何も始まりません。

これは何も
コロナ禍に限らず

解雇の相談のとき
長時間の残業問題の対応のとき

法律的にはどうですか?

社労士として法律に則った
意見を求められると、

間違ったことは
伝えられない。

正しいことを伝えなきゃ。

力が入って

「こうあるべきだ」
ばかりを、話している
自分がいます。

社長も自分のなかの
譲れない想いを
おっしゃいます。

社長にとっては、
それが正論です。

どちらも正論
なんですが、

正論×正論では
決裂するだけで、
前に進みません。

正論といっても、

自分が生まれてから
これまでの経験からなる

自分の価値観にしか
すぎないって、

チームビルディングを
学ぶ過程で知りました。

正しいことを
伝えなきゃ、の

「正しい」って、

誰にとってもの
「正しい」ではないと

少しずつ、
気づけるように
なりました。

まして、

強制力では、
人は言うことを
聞いてくれません。

それでも、
やっぱり伝えて
おかなければ
ならないことも
あります。

手前みそですが、

私の場合

恐れずまっすぐ
意見を言うところを

顧問先の経営者の
方々は、かって
くださっています。

じゃあ、どう伝えれば
よいのでしょう。

「私は、何のために
伝えようとしているのか」

私は、自分にこれを
聞いてみることだと
思っています。

自分が思っている
ことを、好き勝手に
言ってるだけでは
相手に届きません。

「相手のために」

というのも
相手が望んでいないなら、
押し付けですね。

社長が望む
「〇〇のために」を
実現するために

そしてそれは
今言うべき
価値があるのか。

”何のために”

そして

言う”タイミング”が

重要です。

もちろん、そこには
会社や社長自身の
ビジョンが大きく
かかわってもきます。

どのようになりたいために
どのように伝えるのがよいのか

コロナ禍で、難しい
局面が続きますが

それを一緒に共有
できることに感謝
しつつ、

まだまだ出来ているとは
言えない私なので、

自分へのこの問いを
大切にしていきたいと
思います。

お読みいただき、ありがとうございました。

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