人事制度の運用 困っているけど失敗していません

第311号

人事制度のセミナーで、
冒頭、人事制度がある会社の方に
挙手をお願いすると、パラパラと手が上がります。
上がらないこともあります。

いつも思うのは、それではどうやって
昇給、賞与を決めているのでしょうか?

セミナー後の希望者向けの無料相談で
たずねてみると、みなさん、毎年一定の法則で
決めています。というお答えが返ってきます。

つまり、

うちは人事制度はありません、ということの真意は
うちは人事制度は可視化されていません。

というのが本当ということですね。

 

実は、頭の中にはあるけれど、
社内で可視化されていないものを
仕組みに落として制度にするお手伝い
をするのが私の役割というわけです。

 

最近、人事制度はあるけれど、

うまく活用できていない

という声が多くなってきました。

 

そのような会社の場合は、
人事制度はある、も正解。
ないも、正解。
ということです。

 

人事制度はありますか?という
質問の仕方自体、
変えなければならない
かもしれません。

 

さて、この人事制度はあるけれど
上手く活用できていないというのは、

いわゆる「お困りごと」です。
「悩み」です。

これは、失敗したわけではありません。

このまま進めたら失敗しそうだから
進めないという状況です。

 

15年ほど人事制度を作ってきて
絶対とは言いませんが、
こういうお悩みを抱えてしまう
会社の傾向としては、

”自分の言葉”で作っていない
ということが多いようです。

コンサルタントさんが作った
表現の中から選んだり、

丸投げして、出来あがった内容の
説明だけを受けたり。

作業からすべて、コンサルタントが行い、
会社は承認を出すだけということだと
いざ、運用始めようとなると、

違和感感じたり
どうやるんだっけ?ということになります。

説明を受けたからといって
すぐできるものではありません。

仕組みを動かせない、
というのは、

お悩み事ではなく、
失敗です。

評価シートの項目を
何にするかを考えるのは
苦労します。

日々指導していても
案外具体的な言葉で
指導していないものです。

決まって、他社事例を見せてほしいとか
私の意見を求められますが、

まずはいったん自分の言葉で
考えてみてください

とお願いしています。

そしてようやく6割、7割の出来でも
自分の言葉で作った文章が下敷きだと

それを肉づけしたり、
言い換えてみたり等
私のほうでやったとしても、
それは会社で作った項目です。

まずは自分の言葉で
作ることが大事です。

人事制度自体への手ごたえを
ここで感じてもらうこともできます。

賃金の仕組みづくりについても同様で、
昔は難しい計算式で賃金表を作ったりしましたが、

まず大切にしたいのは、
これまでどうやって支給してきたか
という事実です。

たとえば、過去5年の実例を検証すれば、
そこには何らかの法則らしきものがあります。

その支給で、経営に不具合出ていないのであれば、
その考え方は大事にしたいと考えています。

 

今まで社長ご自身が作ってきたのであれば、

新しく制度を作るときも、
いったんその社長の頭の中の
仕組みを可視化して制度にしてから、

運用しながら変えるべきところが
出てきたら、変えていく
というのがよいです。

 

他の役員や管理職と一緒に作るにしても
制度にするのは、これまで評価してきた
基準であり、支給してきた額の考え方です。

 

作ったあとで、それを運用しながら
託せる部下や後継者に説明し
引き継ぐのが順番です。

 

以前にも引用した言葉ですが

理想を語る前に、
今の現実を知らなければならない。

現実からしかスタートできないからである。

ピーター・ドラッカー

 

悩みながら評価し、
昇給賞与決めているというのは、
失敗ではありません。
人事制度が可視化
されていないだけです。

 

お読みいただき、ありがとうございました。

つまるところ「人と組織」
社長の想いを仕組みにして社員に伝える
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗でした。

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