会議で目標の進捗管理してますか?

第870号

コロナ禍になって無駄な会議が減った
というのは、よく耳にします。

確かに無駄に長時間やったり
形骸化した会議もあります。

一方で、リモートワークが増えたり
大人数で集まることは難しいからこそ、

必要な会議の意味が高まって
いるとも言えます。

要は、その中身ですね。

普段、どんな会議をしていますか?

課題をテーマにして、それを解決
することを目的にしたものだけに
なっていないでしょうか。

組織開発の視点から見ると、
目標達成のための進捗管理の「場」
として、会議は大変有効だと
思っています。
——————————————————

自分たちで組織をどのように
良くしていこうか、と考える
ことが組織開発の基本だと
思います。

皆で、どうやって会社の目標を
達成しようかと考えるプロセス
こそが組織開発でもあると思って
います。

そのプロセスを考える場は
会議です。

やはり、会議は必要なものだと
思います。

3年前、コロナが流行し始めたころ
組織開発(チームビルディング)で
関わっていたお客様の会社は、
プロジェクトを続けるかどうか
悩んでいました。

年間目標を掲げてプロジェクト
メンバーで取り組むという
チームビルディングの手法です。

続けるためには、月1回の進捗会議の
開催は必須です。

できるだけ人との接触を避けたい。

でも、自分たちでやると決めた
目標をこのまま休止するのも
避けたい。

そこで、会議の数を絞って
経営幹部会議の中に
進捗会議の時間を取って

なんとか、休止の危機を
乗り越えました。

組織として成長するためには
進捗管理するプロセスと
皆で協力しあって達成する
という事実が必要だという
経営者の判断でした。

最近、評価項目のひとつである
目標設定について、

個人目標の元になる、
そもそもの会社目標や
部門目標の設定についても
支援することがあります。

この目標設定の会議の
ファシリテーターとして
参加してみて気づいたことは

意外と、会社目標と
個人目標がつながっている
ことが

伝わっていないことが
多いということです。

会社目標と個人目標の関係性

上の図を見れば、
当たり前のように思えることが、
実感できていません。

目標を設定すれば
当然その進捗について
追いかけることが必要だと
思うのですが、

最終的には個人目標の達成を
積み重ねたものが部門目標の
達成であり、
会社目標の達成につながる、

つまり、下から

個人→部門→会社全体と考えるせいか

目標達成を個人レベルでのみ、
考える傾向があります。

具体的には、
会社は
部門目標の進捗管理を
部門長にまかせ、

部門長はそれを、
個人の目標を設定して
やり方について教えると

目標達成については、
本人に任せている
(できているかどうかは確認している)

ということが多いのでは
ないかと思っています。

上司の方は、気にしているし
指導もしているとおっしゃる
かもしれません。

それが、個人に対して、
指示、命令するに留まって
いるのであれば、

結果がでるかどうかは
本人任せ(本人しだい)、

と言えるのではないかと
思っています。

そういう関わり方に
なってしまうのは、

長年、「人(個)」に着目して、
教育や訓練の場を与える、
という人材開発的スタンスで
やってきたことの影響が大きい
です。

組織開発の視点で目標達成を
捉えれば、

コロナのとき、上記で紹介した
会社が進捗管理にこだわったのは
組織として達成するためです。

評価制度のなかの目標管理も
評価対象は個人でも

目的は社員の成長の先にある
「会社目標の達成」だと
思います。

そうであるなら、

部門ごとの責任は責任として、
会議の場で互いの進捗を発表し、

情報を共有し、結果が出ていない
部門について、皆で善後策を検討し、

支援して会社目標の達成を
目指すという考え方になるのが
自然ではないかと考えるのです。

昇給、賞与の原資を
キャッシュフローの図を描いて

会社全体の粗利が増えないと
昇給賞与原資は増えない。
=個人の賞与を増やすためには
会社の粗利を増やさなければならない

という考え方をするのも
組織開発の視点だと思います。

人材開発と組織開発は
相反するわけではありません。

人材開発で人の成長に取り組み
その人の成長が組織の成長を
生み出します。

つながっていることを意識
しながら、目の前の会議を
組織の成長のための「場」
として、活用することが
重要です。

最近、課題解決ばかりの
会議になっているなぁ、
と思ったら、

ぜひ、目標をたてて
その進捗管理を会議の
テーマとして、取り組んで
いただきたいと思います。

なかなかとらえどころのないのが
組織開発ですが、

今日お話した会議の運営も、
組織開発のなかの
チームビルディングの手法の
ひとつとして紹介させていただ
きました。

お読みいただき、ありがとうございました。
==============================
セミナー、その他のご案内(zoom)
==============================

人事評価制度の作り方 
運用できる作り方のヒントがあります
2月27日(月)/3月17日(金)

効き脳診断オンラインセッション
https://www.suzukey-stone.com/2020/12/17/20201217/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■
このブログを編集して、
メルマガを平日2回お届けしています。
ご希望の方は、 下記フォームよりご登録ください。

メルマガ申し込み
 

関連記事

コメントは利用できません。