リーダーは導かない、目標を示す

第860号

日本サッカー協会は森保監督の続投を
考えているようですが、これまで
ワールドカップのたびに、監督の采配が
物議を醸してきました。

キャプテンの吉田麻也選手は、
森保監督のことを
間違いなく一番尊敬できる監督
と言っています。

もはやドイツ、スペインに勝つのは
大金星ではないという目線で、対等に
戦うことができると感じた4試合。

選手の意識が変わったということは
率いるリーダー像も変わってきたのでしょうか。
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森保監督はどんなリーダーなのでしょう。

以前のインタビューで自身のことを、

「俺についてこい」というタイプではない。
むしろ
みんなで考えてやっていこうというスタイル。
どちらかといえば、先頭に立つよりは、
後ろにいながら、全体を見ていくという感じ」

と語っています。

これを聞いて、サーバントリーダーシップが
思い浮かびました。

周囲から信頼を得て、結果として、
主体的に協力してもらえる状況を
作り出すのが
 ” サーバント・リーダー ”
です。

ゴールを示した上で、メンバー自身の
考え方や、やり方に任せて、目標実現を
サポートする。
という考え方です。

『俺についてこい!』というリーダー像では
ありません。

むしろ『任せる』というリーダー像と言える
と思います。

これまでのリーダーは概ね、
どこに向かって、どう行くのか
指示命令して
実際の行動も細かくチェックする
というのが、成果を生んできました。

つまり、やり方まで教えてきました。

ただ、リーダーが教えられるのは自分の
(知っている)やり方でしかなく、

それがいつも通用するものではない
状況になってきました。

「教える」ことに価値があるのでなく
ゴールを示すのはこれまでの
リーダー像と同じなんですが、

どうやったらゴールまで行くのかを
共に考える。

その、行き方、やり方は
それぞれのやり方に『任せる』
というサーバントリーダーシップのような
捉え方が有効になってきたのだと
感じています。

どうやっていくのか、答えがひとつではなく

多様性と言われる時代には、
みんな一緒、一律、というのには
無理があり

やり方は任せる、任せられるのが
リーダーの価値なのだと思います。

だからこそ、これまでのリーダー像
以上に、「ゴール」「目標」を
示すことが重要になります。

・お互いに合意した目標を作ること

・目標達成のために日々修正、改善しながら進めていくコミュニケーション

これらが重要だと思っています。

1on1を始めとした面談の必要性が
高まります。

ところで、リーダーシップは、
リーダーにだけあるものではありません。

リーダーシップとは影響力と
置き換えることができると
思っています。

そう考えれば、誰にも場面場面で、
発揮する力があります。

リーダーは最初に実践、実行する人です。

これは、ひとりだけです。

ただ、その姿が、
結果として周りを導いている
と見えるから、
導く人という印象を持ちます。

むしろ、
導くのでなく、切り開く役割だと
思います。

選手が遠征からバラバラに
チームに戻っていくとき、
監督が、夜中でも必ず見送りする

こんなことを普通にやられたら、
勝手についていこうと思う
選手が出てきても不思議では
ありません。

切り開くための目標を示すことは
リーダーしかできません。

リーダーはこの目標を示し続け
なければならないと思います。

なぜなら、切り開いて、
誰も見たことがない
新しい景色を見せるのは
リーダーの役割です。

だから、森保監督即続投とは
すぐにはならないのだと思います。

やり方やプロセスを示すことも
大事ですが

成果をだすためには、
まず、目標を明確に示して
共有することです。

これは、経営者にしかできない
ことだと私は思います。

お読みいただき、ありがとうございました。
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