ルールは守ることより使えるルールになっていることが重要

第820号

会社のルールって、
守ることだけに気をとられすぎると、
行動を狭めてしまうこともあります。

ルールを作るのは、
成し遂げたい目的があるから
作ったはずなんですが。

ルールがあることが重要
なのでなく

使えるルールになっていることが
重要なんだと思うんです。

それには、ルールを作る順番が
大切です。
————————————————

いわゆるベンチャー企業は
創業メンバーだけの集団から

新しく人を雇い、
個の集団から組織
変わるタイミングで

就業規則を始めとして
社内ルールの作成を始めて
いきます。

どこから見ても、誰からみても
当然と思うものや
簡単な決め事以外は

最初にルールありき、で
作ってしまうのでなくて、

ルールができた背景、本質があって

皆で共有できた後に、

ルールの言語化、可視化を行い

最後に、守る、という順番で
進めることで、

ルールは組織になじみ、
使えるルールになると
思います。

仮に共有スペースはきれいに使おう

というルールがあって、

これを当然のことだとは思わず、
片付けない人がいるのであれば

ルールを決める前に
どうしてきれいにするのか、
目的や目指すことに共感して
納得してもらうことが先決です。

人はルールだから守る
というわけでなく、
納得しているから守ります。

起業した時点で就業規則を
作っておきたい、という
ご相談もありますが、

多分に、経営者が
教育的意味合いから、

共有しておきたいことを
可視化して、まとめて
最初に規定しておこう

という主旨だと理解して
います。

ルール(rule)の意味には
規則、決まり以外に
支配という意味があります。
(研究社:新英和中辞典)

先にルールを決めてから
やろうとすると

時には、
それに準じようとするあまり、

支配(コントロール)
という意味の
”ルール“
変容してしまいがちです。

起業してすぐに
作る就業規則にしても、

どうしても
経営者目線だけで
作ってしまうと、

リスクヘッジを
意識して、

コントロールの強い
ルールになってしまうので
要注意です。

人の数だけ考え方が違うので

そもそもルールだけで
まとめようとすると
無理があります。

私も社会保険労務士として
法改正があれば、
まず規定を作って

法律を遵守している
という、

まず形を作ることを
優先してしまうことは
否めません。

7月6日の日本経済新聞朝刊にも
『進まぬ男性育休 職場の壁なお』
という記事がありました。

ルール化することと
実践は別もの
として、

矛盾しながら、双方成立して
しまっていることは、

やっぱりおかしい、

と思わなければ、と
思います。

育児休業が安心して取れる、というのは、
働きやすい職場の象徴です。

育児休業についてどう考えるか、
ということ以前に

一人の社員が長期休業したら
回らなくなる組織の脆弱さは
問題ではないか?

と、皆の共通の課題として
考えていきたいものです。

その結果として、
工夫して共通の基準を作った
ルールは、

完璧ではないかもしれませんが
使えるルールになります。

お読みいただき、ありがとうございました。
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