営業利益を分解して評価項目にする

第414号

少し前、6年ほど人事コンサルティングで
関与していた会社が民事再生手続きを行った
という記事を見ました。

業績連動の人事制度を作って導入していたので、
売上については毎年聞いて把握していたのですが、
自社社員で営業する店舗以外の売上も込みで
計上されてくるので、真の社員のがんばりが
見えてこなくて、もどかしい思いをしたことが
思い出されます。

なんとか、売上を分けて社員に開示してほしいと
お願いしましたが、それは叶いませんでした。

今にして思えば、経営数字をある程度
社員と共有するこの制度は、制度作成時点で
すでに数字を見せられない状態にあったこの会社には
そもそも無理があったのだと、今ならわかります。

決算書だけをきれいに見せて、問題の本質を
先送りしてしまう方法に至る前に、手を打つ
時間も方法もあったはずですが、向き合うことなく
時間だけが過ぎてしまったようです。

人事制度を作る時、何が会社の業績に
一番影響を与える行動なのかを、
社長や人事制度を作成するメンバーに
決めてもらいます。

いわゆる成果を出すためのプロセスとなる
重要業務、すなわち「重要行動」です。

でも成果目標を、粗利とか営業利益という
非常に大きな数値に設定すると、そこにつながる
重要行動をイメージできません。

よって、それを考えるために
たとえば、業績として意識しているのが
「粗利」であれば、この粗利を細かく分解していきます。

営業利益→粗利益→客数×客単価

客単価もさらに細かく分解すると

1品平均単価 × 1人買上点数

というようになります。

ここまで細かくすると、どういう行動が
買上点数を増やす行動か、考えます。

これなら、想像できるのではないでしょうか。

 

粗利を増やそう、営業利益を増やそう
というだけでは、なかなかよいアイデアは
浮かばなくても

より現場に近い数字に近付ければ
イメージできます。

イメージできれば、目標数値を
出来る、という気がしてきます。

業種や職種によっては、
そんなに簡単に分解できないというのは、
人事制度づくりの中で、毎回会社の皆さん
から聞く言葉です。

それでも誰もあきらめず、知恵をしぼって
業績につながる数字をみつけるために
会社の数字と向き合います。

それを共有できなければ、
業績目標をたてて旗を振っても、
誰も動かないことがわかってくるからです。

でも、こればかりは、強制できません。
この数字、この行動が分解の最小ですと
言われれば、いったん、それで進めていきます。


ただ言えることは、決算書の中に
業績向上のヒントはありません。

日常のお金の流れと向き合うなかから、
評価制度に必要な成果目標、重要行動が
見えてきます。

見えてきたものは、すなわち、
経営の目標と戦略でもあります。

お読みいただき、ありがとうございました。

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