嵐に学ぶ会社の辞め方

第288号

嵐が1月27日活動休止を発表しました。

活動は2020年12月31日までということです。

年内いっぱいというのはよくありますが、
2年前に発表というのはあまり聞きません。

それだけこのグループの存在の大きさ
を表しているとも言えますし、
彼らの、関係各所への配慮のあらわれ
とも言えます。

2年というのは
ファンが受け入れるには
必要な時間なのかもしれません。

メンバーの櫻井さんは、

「時間をかけて、スポンサー、関係者への感謝も伝えていく。それが僕たちの誠意です」

とも言いました。

誠意という言葉に覚悟を感じます。

活動休止を決めるまでの話し合いで1年
そこから発表まで7カ月
そして昨日の発表を経て、
ここから2020年の12月の休止まで
約2年

時間をかけて方向性の違いを
確認し、受け入れて
一度道を分かつことを決めました。

 

見方によっては、
結局チームにはなれなかった
という人がいるかもしれませんが、
オリンピック等で、選手団が羽田で
いったん解散するように
どんなチームにも解散はあります。

今回の嵐の場合のように
目指す目的が変われば、
目標がかわります。

10代の少年が30代後半のいい年になり
20年間たてば、互いのズレやギャップというより

目指すゴールが違っても不思議ではありません。

目標は同じでも目的が同じとは限りません。

大学駅伝のチームが
箱根で優勝するという目標が同じでも、

大学で陸上は終わりと思う部員もいれば、
オリンピックを目指している部員もいます。

目的が違うのです。

櫻井さんは

「どれだけ時間をかけても全員が納得する着地点を探さなきゃいけない。それは僕の役割だと思いました」

「誰かの一人の思いで嵐の将来を決めるのは難しいと思うのと同時に、他の何人かの思いで一人の人生を縛ることができなかった」。

と言います。

一人ひとりをモノとしてでなく、
人として見た結果、このかけた時間が
必要だったということです。

 

企業の成長ステージは、
創業期~成長期~成熟期~衰退期(再成長期)
となり、一巡します。

 

「世界中に嵐を巻き起こす」
というのが名前の由来と言われている嵐。

 

相葉さんが
「まだ嵐を巻き起こせてない。リーダーが同じ方向を向いたときには…」とチラリと横の大野さんを見たといいます。

また、同じ目的に向かって歩く日が
来るのかもしれません。

 

嵐のように2年前に会社に申し出る
というのは現実的には難しいかもしれませんが、

たとえば20年第一線でやってきた営業マンが
会社を辞めるとなると、り引継ぎなどがあって、
就業規則に1カ月前の退職の申し出をするように
と明記されていても、ホントのところは
それでも足りないかもしれません。

民法上は退職申し出の日から2週間の経過により
労働契約は終了します。

この法律を持って、労働者が退職を求めた場合、
会社はそれを認めざるを得ません。

これを「辞職」といいます。

もう一つは「合意解約」です。

労働契約を、労働者と会社の合意によって
終了(解約)させるものを言います。

よって「退職日を3カ月後にしてもらえないか」
と会社が申し入れ、労働者がこれを了承した
場合はその合意した日に労働契約が終了します。

もちろん、労働者が今日で辞めると申し出て、
会社がそれを了承すれば、その申出日をもって
労働契約が合意によって終了となります。

 

辞めたいという意思表示があるのに
辞めさせないというのは労働法上問題です。

 

日頃からコミュニケーションをとり、
お互いが納得する辞め方をしたいものです。

 

そのためにも、会社は

目指す目的、目標、共有する理念を
可視化して持つことが大事です。

お読みいただき、ありがとうございました。

つまるところ「人と組織」
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗でした。

 

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