社員は賃金がどのように決まるかを知りたい

第134号

今日は、キャッシュフローコーチの勉強会で
ミニセミナーやらせていただきました。

ミニセミナー(?)いえ、当初1時間の予定が、
開始5分前に2時間どうぞ、と言われて、
えぇ~と言う暇もなく、セミナー開始です。

結果、先週経営者向けに話したときの数倍疲れました。

仲間とは言え、みんなたくさん顧客を抱えるコンサルタントです。
緊張もしますし、セミナー後の質疑応答も深いところを
聞いてこられて、息が抜けません。

使ったレジュメは、先週の経営者向けセミナーで使用したものを、
キャッシュフローコーチ向けに手直しして使用しました。
こういう時、人事制度を普段作っているときの
やり方は一切隠しません。

セミナーやることでさらにセミナーの内容を向上させるチャンス
ですから、見ていただくのは、ありがたいことだからです。

実際のところ、社長や社員は人事制度をどう思っているのか、
これをお伝えできればいいなぁ。
キャッシュフローコーチの皆さんにも人事制度づくりに
チャレンジしてほしいなぁ。
というのが、今日のセミナーの私の狙いです。

 

人事制度は『楽して』作るのはお薦めしません。

とくに評価シートづくりは。

何をもって『楽して』というのかというと、
社員の何を評価するのか、
どこを成長してほしいのか、

これをよく考えて、評価項目を決定してほしい
ということです。

いろいろなカード、サンプルから
評価項目を選んでも、自分の言葉ではないので
実運用時には、結局会社で通じる言葉に変換して
運用開始することになります。

二度手間のように思います。

これはブレてはいけない
あり方に関わることなので、
最初から自分の言葉で作成してもらっています。

新しい制度を導入するとき、
社員が知りたいのは、

賃金の決め方が正しいかどうかではなく、
どのように決まるかを知りたい

ということです。

作る側の視点でなく、受け止める社員側の気持ちを
意識して説明できることが大切です。

賃金制度づくりでは、作業的に大変なのは、
新しく作った賃金表に、現在の賃金額をあてはめる、
いわゆる賃金体系移行といわれるものです。

中途採用者が多いと、どうしても前職の賃金額と
同じくらいの賃金設定をしてしまい、
実力よりも高い金額を支払うことになってしまうことがあります。

基本給210,500円の人を
上記賃金表にはりつけると、
1等級16号棒210,000円にはりつけて、
余り500円を調整給とする
というのが、賃金体系の移行作業です。

実力と合致しない賃金額が修正されないままに、
あらたに賃金表を作ったとき、
その賃金表に現在の賃金額をあてはめてみると、

その人の仮の等級の賃金の上限より
高い金額だったりすることはよくあることです。

これまでの賃金体系のいびつさが表面化されます。

このことが、賃金制度に手をつけるのを躊躇される要因
なのですが、どれくらい適正金額より多いか少ないかが
わかれば、それを調整給として、賃金額の内訳を
変えればよいことです。

 

実は、なかなか決められないのが、
昇給や賞与原資です。
これは、社長判断事案です。

できる社員が辞めていく原因のひとつに
思ったより昇給や賞与が少なかったから、
ということがあります。

 

評価の点数は去年より高い。
社員が出した結果は社長も認めている。

けれども、

原資が去年より少なくなれば、
去年並みの金額がぎりぎり出せる金額です。

原資によって、評価が高くても、支給額は減る場合がある
という、その仕組みを事前に伝えておくことが重要です。

業績がよければ等級や評価の点数によって、〇プラスα円昇給、

業績が普通のときは〇円昇給

悪ければ〇マイナスα円

これをあらかじめ決めて、
事前に社員に開示するというものです。
〇プラスα円昇給 〇円昇給 〇マイナスα円 いずれも
評価の点数は同じということです。

来年どれくらい稼げるかどうかわからないから
社員と事前の約束はできない、という社長がおられます。

頭では、業績が悪ければ〇マイナスα円という
低い金額の提示をするのだから、
出来ない開示ではないとわかっていても、です。

 

人事制度を作りたいとおっしゃる社長は多いです。
でも、本当に作って運用する会社は
そんなに多いわけではありません。

人事制度はあくまで仕組みですから、
作る人、運用する人によって、良くも悪くもなります。

 

私はこれまで社長が支給してきた方法を
いったん可視化して言語化する
ワンクッションはさんだ後、改善していくのが、
社員が不安にならずに制度を受け入れる方法
だと考えています。

仕組みはそう作っても、
運用するときの社長の考え方、あり方が、
今までとは違って ” 変わりたい ”

そう思うときでないと、
社員にやっぱり開示できない、
運用できないということになってしまいます。

人事制度も経営戦略のツールですから
最初に確認するのはビジョンです。

ビジョンが明確になって、社長が変わりたい
そう思ったときでないと、人事制度は運用できません。

つまり
社員に賃金はどのように決まるかを伝えられるかどうか
ですね。

これって大事です。

お読みいただき、ありがとうございました。

つまるところ「人と組織」
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗でした。

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