社員を定着させるフィードバック

つまるところ人と組織
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗です

第009号

本日の日経新聞2019年3月卒業予定の
大学生、大学院生を対象に就職希望者企業調査の
結果が載っていました。

文系は航空・旅行
理系は一位がソニー、二位以下は食品
が人気という結果でした。

ランキングの詳細はこちらから
2018年卒版 就職企業人気ランキング

https://job.mynavi.jp/conts/2019/tok/nikkei/ranking18/ranking_index.html

企業選択理由は、安定しているを抑えて、
やりたい仕事ができそうというのが第1位になっています。

一方、社員が辞める本当の理由は、
以前より次のように言われています。

・お金
・労働条件
・やりがい(評価に納得いかない)
・人間関係や組織・風土

就職を決めるのも、退職を決めるのも
お金(安定)とやりがいだとも言えます。

注目したいのは、
就職するときはそんなに意識していない社風
辞書によれば、
社風とは、企業がその歴史のなかで培ってきた
文化や価値観、共有の行動様式です。

お金や、やりがいは、確かに社員の採用、定着には
大きな問題です。

賃金制度や評価制度の仕組みづくりと、
開示で社員に自身の安心と会社の将来像への安心を
イメージさせることは可能です。

しかし、人間関係や組織・風土の改善となると、
一朝一夕ではありません。

人間関係を仕組みに落とし込むことはムリではありません。
評価のフィードバックがそれにあたります。
評価の確定後、必ずフィードバックすると仕組みにすれば、
いやでも上司と部下は向き合うことになります。

実は、評価制度はあっても、
フィードバック面談は結果を伝えるだけ。
という実態が多いようです。

機能しないから、やらなくなったのか?
やらないから機能しなくなったのか?

上司にとってはこの時期、
まさにフィードバックの憂鬱です。

そもそもフィードバックは何のために行うのでしょうか。
期首に今期の目標設定の面談を行い、
評価が確定した後に、その結果を部下に伝えるのが
フィードバックの場でしょうか。

フィードバックは、
評価の確定内容を伝えるためだけではないはず。

フィードバックでは、
何ができていて何ができていないのかを伝えて、

共通の認識としたうえで、
できなかったことの改善目標を設定することが重要です。

わかっているけれど、なかなか伝えられていない。
伝えられないから、部下の結果が出ない。
それが上司の憂鬱の原因です。

上司の一番の役割は部下のマネジメント!のはずです。

マネジメントができているかどうかは
部下の成長で測られます(そうあるべきですね)。

では、どうしたらフィードバックが機能するでしょうか。

まずは、形から。

座る位置は近すぎず、威圧感を与えない
斜めの位置がいいですね。

フィードバックでは次のような流れを意識しましょう。

1.現状認識
何ができていて、何ができていないか を伝える。
このとき、たとえ厳しい事を伝えることになっても、
仕事の出来栄え、能力を100%活用しているかという点に対して
情報や結果をきちんと通知することが大切です。

2.上司と部下のギャップを埋める(対話)
具体的事実をもとに、
どうしてこういう評価になったのかを伝えて
問題点を共有します。

部下が現状を把握し、向き合わなければ、
改善はできません。

部下が軌道から外れているようなら、
修正することが上司の役割です。

3.振り返り支援
過去・現状をしっかり振り返り本人が言葉にする。
腹落ちしているかを自分の言葉で話すことで確認します。
自分の言葉を自分の耳で受信することで、
アイデアがわいたり、自分の考えていることを
認識することができるのです(オートクライン)。

このとき、部下の沈黙を恐れてはいけません。
よほど長い沈黙でなければ、5分程度なら、
部下が頭のなかで考えをまとめている時間を
遮ってはいけません。

上司が声をかけていいのは、
部下が質問の意図を理解できず、
考えられないために沈黙しているときです。

4.成長支援
PDCAサイクルというのは聞いたことがあるでしょうか。
Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の
4 段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善するものです。

ここでは、次の計画(目標)をたててもらい、上司と共有します。

上司は、部下の計画策定の指導→行動を指導→
評価を指導→改善内容を指導し、支援します。

共有した計画(目標)を
上司は支援することを約束して、
部下に前向きな気持ちで
部屋を出ていってもらいます。

フィードバックは
部下が自ら考えることで、
成長する貴重な場でもあります。

いかがですか?
少しはイメージができましたか?

 

お読みいただき、ありがとうございました。

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