私たちの問題を解決する組織

第875号

先日、朝のニュースで言っていましたが、
ルービックキューブが再ブームのようです。

2022年度の出荷数は歴代3位になると
いいますから、確かにブームは本物の
ようです。

ブームの要因は「これ」という大きな
理由はないようですが、

おもちゃでありながら、速さを競う
競技性もあって、

何より揃ったときの達成感が
シンプルに惹きつけるのではないか、
と分析されていました。

攻略動画がたくさん挙がっているのも
新たなファンを呼び込んでいるようです。

さて、私やチームビルディングの
仲間にとって『ルービックキューブ』は、

“ 人と組織の問題はひとつでない ”

ということを説明するときの象徴です。

誰もが知っていることのようでいて
なかなか実践できていないように
思っています。

今日はあらためて、この
“ 人と組織の問題はひとつでない ”
について、書いてみようと思います。
———————————————————

問題はひとつでないって聞いて、
当然だと思うかもしれませんが

実際には、
何かあると、どうしても
目の前に現れた事柄に反応し、
その都度起こった問題に
対処しているのが現実だと
思います。

そうすると、ほかでまた
問題が出て、またそれに対応し、
結局、もぐら叩きのように

叩いても、叩いても
解決しない、ということに
陥ります。

問題が次々起これば危機感も
あるのですが、

ちょっと間があいておこったり
するものだから、

つながっているとは気づかず
日々その対策に追われ、

なかなかそれ以外の原因に
たどりつけない、

ということになってしまって
います。

今起こっていることの原因は
ひとつではありません。

ルービックキューブは
どんなに頑張っても
6面中三面しか見えません。

つまり、見えない三面が
存在するということです。

見えない面を「見ない」
のではなく

見ようとすることが
解くカギ(そういう発想がないと、6面完成しません)
です。

そして見えないものを
見ようとすることが
チームビルディングの
考え方でもあるわけです。

今、タテのコミュニケーション以上に、
ヨコのコミュニケーションを取るのが
難しい、
というのをお客様から聞きます。

確かに、今はひとつの部署で
完結する仕事は少なく、

他部署と協力して仕上げることも
少なくありません。

どんなにひとつの部署、あるいは
ひとりががんばっても、
うまくいくものではありません。

むしろ、そのがんばりが
他部署、他の人の迷惑になって
しまうこともあるものです。

「なんでひとりだけ、良い子ぶって
残業なんかしてるんだ」

周りからこんな反発が出てしまう
こともあります。

ここに長時間労働問題や
働き方改革が関係してくると
なおさら複雑です。

だったら周りを巻き込んで
組織全体で仕事しようとすると、

今度は
「なんであなたの部署のために
がんばらないといけないんだ」

となってしまうことがあります。

これが組織のよくある閉塞感です。

他者、他部署を
“見ようとしない”ということが
浮き彫りになると、

じゃあ、コミュニケーションを
よくしよう。

対話の機会を増やそう。

と考えます。

人はもともと、
「限定合理性」※で考えます。
※人は、自分の持っている情報のなかだけで判断する

自分以外の情報も含めた
なかから判断する(=完全合理性)

そのためには
確かに対話は有効です。

お互いの立場の違いや物事について
違う面から理解することを助けて
くれます。

ですから、対話は大事なんですが、
それだけでは足りません。

あなたの問題
あなたの部署の問題を

私の問題
私たち部署の問題にして、

『いっしょにその問題を解決しよう』

ってなるためには

共通の目的はなにか、を
考えることだと思います。

個人の目標の先には
部署の目標があって

これらの目標の先には
目的があって
それが会社の目標です。

自分たちの目標のその先に
共通の会社全体の利益が
あることが見えているか、
どうか、です。

自分たちの一つ上の目標を
考えることができれば

私たち共通の問題として
考えることができると、
私は思います。

組織の成果を上げるためにも
見えている問題から順番に
解決していくのでは、
いつまでたっても6面揃え
られません。

結局一時的に1面クリアしても
最後はその1面も崩れてしまいます。

じゃあ6面同時に解決するのか
と言うと、それも現実的では
ありません。

私は、
根本の、真の問題はひとつで、
それがいろいろな形で表面化
しているだけだと考えています。

問題がいろいろな形であらわれたら
そこに反応するのでなく、
すべてつながっていると考えてみて、
その本質的な課題をみつけて
解決することだと思います。

目指すのは、
私たちの問題をいっしょに
解決する組織です。

お読みいただき、ありがとうございました。
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