評価シートのプロセスと結果

第751号

プロセスと結果、どちらが大事ですか?

経営者の方に質問すると

ざっくり言うと
「結果です」
と答えが返ってきて、

社員のみなさん
(部長や人事部の方)に
たずねると、

「結果も大事だけれど、
プロセスも無視できない。
認めてあげたい。」

こういう答えも少なからず
返ってきます。

大事なのはプロセスと結果
どちらが正解なんでしょうか。

私がそう聞かれたら、
それはやっぱり、結果だと
迷わず答えます。

ただ、補足すれば、

二択で考えたから

どちらが重要か考えたから

というわけではなく、

プロセスの線上に結果がある。

だから究極の目的である結果が
大事と考えるからです。

結果がすべて、

でも、そこにつながる
プロセスは、どうでもよい

というわけではありません。

結果を再現性あるものに
するために

プロセスは意味があります。

ところで、結果がでないプロセスは
全否定して、捨ててしまいますか?

そうではなくて、

プロセスの何が適切で、
何が適切でないかを
判断することが大切です。

今日はそんなことについてお話します。
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プロセスか結果か、というのは

評価シート作成時でも、

評価会議でも、

話題にあがります。

「プロセスを評価されていない」

と、不満が評価者や被評価者から
あがるときは、

そもそも、評価対象としたものに
問題がある場合もありますが、

なにより、

結果とプロセスが紐づいて
いない場合にこういう論議に
なりがちです。

評価制度では、

目標設定した項目を
評価対象として、

その結果を評価する
目標管理制度が
取り入れられていることが
多いです。

・何を定量化して、目標と設定するか

・達成基準の数値設定はどう決めるか

そして

・目標達成のための行動計画

これらを決めて、評価シートを
作ります。

実行計画に書いた実行(=行動)
そのものを、

できたか、どうか、

という評価対象とした
行動評価型の評価制度も
あります。

現在は、コロナ禍で
これまでのやり方が
通用しないことも出てきて、

成果につながる行動を
期首には固定せず

何をどう実行するかの
仮説としてたてて、

期中でも、やりながら
検証して、

どんどん変化させて
いかなければならない

場合もあります。

こういうときは、

評価項目としないことで
臨機応変、実行計画を見直し
ていくことができる

利点があります。

評価項目として独立
させている場合も

目標達成のための

行動計画というひとつの

要素として内包する場合も

どちらも、定量化で表して
いる目標の結果と、

行動というプロセスを
セットで考えることに

違いはありません。

目標達成できなければ

プロセスにあたる行動は
やっぱり見直し対象です。

このとき、結果がでないから
すぐに、このプロセスは使えない

と、全部入れ替えるのでなく、

何が適切で、何が適切でないかを
判断する組織作りの思考のひとつ、

『トリプルループ学習』思考で、
見える化してみます。

結果を出すためには

1.物事に「適切に」取り組んでいるか?

 『シングルループ学習」        『行動』

2.「適切な」物事に取り組んでいるか?  ↓

 『ダブルループ学習』         『前提』

3.何が適切で、何が適切でないかを、   ↓

 「どのように判断しているのか?

『トリプルループ学習』         『背景』

という3段階があります。

今の状況をどうとらえるか(背景)があって

そこから前提を決める

決まったらそれを行動する

結果がでる

この『トリプルループ学習』思考で
考えなおしてみて、

そのプロセスの何が適切で、
何が適切でないかを
判断することは大切です。

結果とプロセスは
密接な関係ですが

だからこそ、

捨てるか、活かすかの
二択でなく

シングルループ思考、
ダブルループ思考を超えて
トリプルループ思考することが
重要です。

お読みいただき、ありがとうございました。

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