適材と適所

第726号

東京オリンピックの開催の
是非はありますが

いよいよ開催が迫ってきて、
代表が続々と決まっています。

侍ジャパン(野球)では、去年の二冠王
の巨人の岡本和真選手や今年注目の
阪神の佐藤輝明選手が選出されません
でした。

「勝つために最適な組み合わせを
考えました」

と、稲葉監督は言います。

稲葉監督が掲げる”スピード&パワー”
には、2人は合わなかった、という
ことでしょう。

機動力、安定性が、今回は、
重視されたことが、うかがえます。

男子サッカーもまた、
「金メダルを獲得するために
ベストなメンバーを選んだ」

と森保監督は言います。

「個の強さを持っていながら
チームのために走って戦える、
仲間のために走って戦える選手。

そして、過密日程、酷暑での戦いを
予想して、複数のポジションを
こなせる選手を選びました」

と説明しています。

顔ぶれを見ても
ユーティリティ(複数のポジションをこなせること)
が実証されています。

野球も、サッカーも
勝つための戦略が明確で

それを実行するために
最適な人選をしたということ
ですね。

適材適所という言葉がありますが、

ここでは、適材の前に適所あり
ということです。

イチローや中田英寿選手のような
「才能」をどう活かすか。

ということの前に、

まず、

どんな仕事が必要で

どんな役割をしてもらうのか 

ということが
優先されたチーム作りです。

企業においてはどうでしょうか。

コロナ禍でいったん採用も
小休止という会社もありますが、

依然として、人手不足には
変わりません。

労働力人口の55.5%が45歳以上
(2020年時点)となり、

このミドル、シニア層をどう
活かすのか

少子化によって、この層の
戦力化は急務です。

一方で、

社内の正社員の1割は仕事がない
という調査結果もあるようで

いわゆる「働かないおじさん」化を
嘆く前に、

会社は

どんな役割を担ってほしいのかを
明確に示すことが求められます。

この層をどう活かすかを

キャリアについて
当たり前のように
学校で学んできた
20代、30代社員は見ています。

今、役割基準書や職務基準書が
大企業を中心に見直されている
のも、この流れと無縁ではあり
ません。

企業においても

適材適所から、適所ありきへ

こういう考え方に
移行が進んでいくのでは
ないかと考えています。

「この仕事がある」

「こういうことをやってもらいたい」

というのが先にきて

それに合わせて

人を採用・配置する
適所に適材という考え方は
まさに、今、注目されている、

人に仕事を合わせていく
ジョブ型雇用の考え方に
通じるものだからです。

お読みいただき、ありがとうございました。

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