決めたから、変えられない

第697号

1都3県で出されていた
緊急事態宣言の延長が
この週末解除される見込みです。

以前、国会答弁で
「私は常に覚悟を持って政治を行っています」
と、首相がおっしゃっていました。

「覚悟」の有無は、
政治の行動によって
判断されます。

覚悟を決めるということは
どのように行動するかが
決まるということ。

延長された2週間、
覚悟はどのように
実行されたのでしょうか。

なかなか数字に
あらわれてこないのが
悩ましいところです。


決断して一つに絞った
(他を断った)はずなのに
揺れ動くことって、あります。

これは、まだ
覚悟が決まって
いないから。

覚悟を決めるのは
次の行動を促すためであり、
加速させることです。

投資や財務の
経営判断は見事に
される経営者の方も

勝手が違うと
おっしゃって

人事制度(評価、賃金)
について、社員説明する
段階になると

たとえば、賃金表を
見せることに、躊躇される
ことがあります。

「そこまで見せないといけないの?」と。

それでも、最後は
自分が作った制度に対して
腹を決めて(覚悟して)

堂々と開示して、
説明されます。

覚悟とは
危険なこと、不利なこと、困難なことを
予想して、それを受けとめる心構えをすること。

(出典:デジタル大辞泉)

なぜ、堂々と社員に
説明できたのでしょうか?

どんな結果が出ようと、
責任はすべて自分が引き受ける。

と、腹が決まったからです。

そう思えたのは、
「作ることで実現したいイメージ」が
事前にあるからです。

覚悟にも、根拠は
あるのです。

本当に覚悟が問われるのは
決めたあとです。

覚悟して決断したことで、
かえって窮屈になって
視野を狭めてしまうことが
あります。

「決めたから、変えられない」

こんな気持ちが働きます。

人事制度には、仮運用期間
というのを設けるのですが、

たいていの会社が
この期間中に一度は
悩みます。

決めたんだから

社員に発表したんだから

変えられない。

変えてもよいところと
変えてはいけないところの
線引きにも迷います。

変えられないと
思う理由は、
いくつも出てきます。

大事なことは

「目的」に
立ち戻ることです。

人事制度を作ろうと
決めたのは、
何のためですか?

制度設計のなかで、
どうしてそのような
選択をしてきたのか?

その先に作る目的が
あったからです。

これは制度作りのなかで
都度、私自身が実際に
経営者に投げかけている
言葉でもあります。

そして、最後は
結果にコミットです。

やり切って、望む結果が
出なければ、変更します。

動くために覚悟を決める
はずなのに。

決めたということに
固執していては動けません。

経営者と一緒に
覚悟を背負おうとする
コンサルタント、士業の方
がいます。

普段なら、頼りになる、
真面目で熱心な方に
多いことなのですが、

経営者の覚悟を応援
することはできても

覚悟を分け合う
ことはできません。

役割が違います。

コンサルタントの覚悟は

経営者の決断を
どれだけ信じられるか、です。

私が、人事制度作成支援で
経営者を信じる根拠は

「作ることで
実現したいイメージ」の
共有があるからです。

お読みいただき、ありがとうございました。

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