議事録はノウハウ

第630号鈴木早苗ブログ

春を全然感じる暇もないまま、
すでに6月に入ってしまいました。

あっという間、毎日が精いっぱい
というのが、この緊急事態宣言での
2か月弱だった、という印象です。

この期間、これからのことを
考えるにはよい時間だったと
感じている方もいらっしゃるでしょう。

その、日々感じたこと、
どこかに書き留めていますか?

どういう本を読んだか、とか
どういう行動を始めたか、

いわゆる結果は、
書き留めていたり、
書いていなくても
思い出すことはできます。

何がきっかけで
そう感じるようになったのか?
どういう試行錯誤の結果
その行動にいきついたのか?

そうなんです。
このプロセスが重要です。

このプロセスがわかっていると、
次、同様の状況になったとき
答えを導く作業が短縮できます
(その可能性が高まります)。

えらそうに言っている
私はというと、

なんせ、日々目まぐるしくて、、、
という言い訳のとおり

キーワードは
書き留めていたのですが
これがどういう経緯で
このキーワードを
書き留めたのか、
思い出せないものも
いっぱいあります。

新型コロナウイルス感染症への
対応を検討する
「専門家会議」の議事録が
残されていないことが
5月29日に判明しました。
(速記録はあるそうです)。

「自由かつ率直に議論をいただくため
発言者が特定されない形で
議事概要を作成している」とも
伝えらえています。

匿名か、実名かという
議論もあるでしょうし、

そもそも議事録を作成していても
国民に公開されるときに
黒塗りが多いということもあります。

でも、一番の問題は、
議事録がない、ということです。

これまでも改ざん、
廃棄してきた前例があるので
驚きはしませんが、

新型コロナウイルス対策
これまで通りの意識で
「大丈夫?」と、
不安に思います。

国は、感染の第2波が来ると
見越しています。

長く付き合って
いかなければならない
と、説いています。

議事録は、あとから
検証するために、
重要な記録です。

これまで対応してきた
結果だけわかっていれば、
第2波にも、あるいは
次の流行がきても

対応できると
考えているのかも
しれません。

新型コロナウイルスは
未知の部分が多いので

第2波が第1波と同じ状況を
引き起こす、とは限りません。

ほんの数か月の対応事例を
判断の拠り所にするというより

そのとき、どういう考え方をしたのか
何を基準にして判断したのか

このプロセスをしっかり押さえて
共有しておくことが重要です。

議事録は記録であり、
認識の違いを
生まないために

読む人みんなが
その情報を共有するために
作成するものです。

共有するためには
・議題
・決定事項
・やるべきこと(行動)
これらはもちろん必須です。

議事録は、
その会議の意味合いによって
作る意味と目的があります。

プロセス、
背景がわかることが
情報共有に必要であれば、

「どういう発言がされたのか」が
議事録で重要な役割になります。

たとえば、
社員の
評価を決定するとき

たとえば、
ハラスメントについて
相談窓口に相談があって
ハラスメントかどうかを
判断するとき

最初はその都度
責任者が集まって
答えを出していく
ことになります。

自社の基準づくりです。

向き合うのは
会社としての価値観です。

最初は、皆が同じ
価値観ではないので
答えを導き出すのに
非常に時間がかかりますが

意見交換のすえに
個別事例の判断が
ノウハウとして
積み上がっていくと、

会社としての
価値観が共有されて
短い時間で判断
できるようになります。

それを毎回議事録として
記録していくと

議事録は、ノウハウ集に
なります。

これが真の、
運用マニュアルです。

会議はやって終わり、では
ありません。
議事録作成、開示、共有まで、
です。

お読みいただき、ありがとうございました。

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