就業規則は風邪薬です。効くかどうかは社長しだい

第102号

夏風邪がなおりません。

お医者さんには
「風邪をなおす薬があるわけじゃないからね」
つまりは安静と休息ですよ、と言われました。

確かに、ウイルス性感冒は根本療法はなく、
対症療法しかできないと聞いたことがあります。

それでも、週末前とか、大事なプレゼンの前に、
悪化したらどうしようと思うと、ついつい安心のために、
お薬出してもらってしまいます。

社会保険労務士の仕事に就業規則の作成があります。

就業規則は外部の専門家として
作成できるのは社会保険労務士だけです。

人に関する法律の専門家として
責任感もって取り組みます。

就業規則を作るきっかけは、それぞれです。

10人以上従業員を雇用したら
作成して届け出しなければなりません。
ですから、10人超えるタイミングで
作る会社が、やはり多いようです。

それが最近ご依頼いただく会社は、
偶然なのか、皆さん10人未満の会社です。

まだ一人しか雇っていない段階で
依頼される会社もありました。

法律で定めなければならないわけではない
10人未満の会社さんは、
”どういうきっかけで就業規則を作ろうと思ったのでしょう?”

うかがってみました。

まだ一人しか雇っていない会社は、
「後でいろいろと問題が起こってから作るのでなく、
最初にルールを決めて書いておけば
問題起こらないかなと思いました。」

と、雇用契約書の作成とセットでご依頼になりました。

お知り合いの社長から、
「早めに作っておいたほうがいいよ」という
アドバイスもあったそうです。

他のお客様も、作ることによって
・リスクを未然に防ぐ
・あらかじめルールを規定しておきたい
とおっしゃいます。

そう思ったきっかけは、

以前に従業員さんとトラブル経験されたり、
現在、従業員さんに不満を持っている

ということが大きな要因のようです。

昨日のブログでは、
人事評価制度について、

”制度作っても制度が回らないと会社はよくならない”
と書きました。

就業規則についても、
『作れば問題はおきない』
『書いておけばここに書いてあるでしょと言えて、
従業員さんを管理できる』

と、思いがちです。

それは残念ながら幻想です。

社長さんも、実はそんなうまい話はない、
と思っていても

「でも専門家が作るのだから、
ないよりは安心できるだろう」
と思われてはいると思います。

ここまでは、作ってもらう受け身の立場の発想ですね。

でも、

いいもの作っても、大事に持っているだけでは
錆ついてしまいます。

高性能の家電買っても、
結局新しい機能は使い方がわからず
使わずじまい。

思い当たるような経験はないですか?

作るのは社会保険労務士かもしれませんが、
使うのは社長さんであり会社です。

従業員が一人のときから作っておけば
人が増えても安心、というのは、

最初の一人にわかるように説明して、
理解してもらうという前提あってのことです。

『就業規則は運用まで含めて仕組化』することです。
作った後は、
新入社員が入ったら、提出物を出してもらうタイミングで、
重要な箇所を読んで伝える、というようなところまで
手順に組み込んでおくことです。

作成段階では、
多くの社会保険労務士がやっているでしょうが、

たたき台の就業規則を作る。

話し合いでどこを修正していったか、
履歴がわかるように一覧表にまとめる。

完成版と過程がわかる一覧表をお渡しする。

完成版だけを見ても、
どこにどんな自分の意見が投影されているのか、
どこがわからなくてどんな説明を受けたのか、
完成までの打ち合わせ内容って忘れてしまいますからね。

それを見れば打ち合わせを思い出して、
”社員さんに説明できるようにお手伝いする”
ところまでが『私の仕事』です。

その先の、
”社員さんから何か質問されたら答える”のは
『社長の仕事』です。

喉が痛くなったり、咳が出ると、
やっぱり風邪薬に頼りたくなります。

でも、そもそも万能の薬なんてありません。

本当は安静とか栄養のあるものを食べるとか、
自分でも努力しないといけないのに、
そこは面倒がってしまいます。

それじゃ、だめですよね。

就業規則は万能ではありません。

といって、”従業員を保護するだけのもの”
でもありません。

『会社と従業員の約束』です。

就業規則が効くように、
社長さんから社員さんに
何が書かれているのか
面倒がらずに伝えてください。

お読みいただき、ありがとうございました。

つまるところ「人と組織」
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗でした。

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