偏愛はコミュニケーションツール

第431号

チームビルディングを学び始めたころ
「それでいいのか~」ってホッとしたことがあります。

チームビルディングって、

人と人は違う

違って当たり前

という考え方が根底にあります。

 

これって、”違うことを認めよう”
ってことだから、誰かを苦手とか
嫌いだなぁって思ってるようじゃ
だめなんだって思っていました。

でも、好き嫌いと、人として認めるかどうかは
別物と知りました。

嫌いでもいいんだぁというと
語弊がありますが

嫌いでも認めることはできますし
コミュニケーションはとれます。

チームビルディングと仲良し集団は違う
ということです。

非常に納得したことがあります。

 

ところで、突然ですが
「偏愛マップ」というワークがあります。

7月にキャッシュフローコーチ協会の
強化研修会の延長戦(懇親会)で
この偏愛マップをやってみようという
意見が出て、あらためて興味を持ちました。

もともと、私がこの偏愛という言葉と出会ったのは
参加しているチームビルディングの仲間が
集まって「偏愛マップ」のワークを数年前に行い
かなり評判がよかったと聞いた時です。

今は、各人が自分の研修コンテンツとして
取り上げてもいます。

私はチャンスがなくて、ずっと
「偏愛」って言葉の響きだけから、
なんだかノーマルじゃないこと?
オタク?

などなど、ずっとワークそのものが謎でした。

ここにきて、ようやくわかりました。

そもそもは
明治大学文学部教授の
齋藤 孝先生の書籍 『偏愛マップ』

https://www.amazon.co.jp/dp/4757101287

に出てくるワークのことでした。

若干、仲間が開催するときは
チームビルディングのエッセンスを
足してやってみたようですが。

どういうワークかというと
自分がこだわりの愛情を注いでいるもの(=偏愛)を
1枚の紙に書き出します。

書き方に決まりはありません。
ただ人に見せるということは
頭において読める字の範囲で
書きまくる感じです。

これがマップと呼ばれるものです。

書けたら、ペアになって
偏愛マップが書かれた紙を交換し

お互いに紹介し合い
気になるポイントなどを
質問し合う

こんな感じのワークです。

この質問タイムでのお約束は
相手の偏愛を否定しない、です。

否定されないと思えば、
愛が紙1面にほとばしります。

 

まさにその人の世界がそこに広がります。

これは非常に盛り上がるというのが
よくわかります。

勿論、なかなか自己開示できない私の
ような人もいるでしょうが、
たくさんは書き出せなくても
好きなものを書き出すのは、
私はワクワクします。

お互いの好きなものを話し合うだけで
関係性は変わります。

偏愛ですから、非常に相手の深いところを
のぞき見させてもらうような感じです。

秘密は距離をぐっと縮めてくれます。

偏愛に共通のものがあったりしたら
単純に盛り上がります。

この人がこんなものをという意外性は
驚きが親近感に変わったりします。

ギャップのインパクトは絶大です。

 

でもなにより、好きなものを好きと
率直に言えることが心地よいです。

こうして開示しあううちに
知らず知らずのうちに、
自分のフィルターを通して感じる
相手への感情から

相手を素直に、ありのままに
受け入れていることに気づきます。

好き、嫌いとは別に
人として見ることができます。

齋藤さんの本では、偏愛マップは
飲みニケーションにかわる
コミュニケーション。
と称しています。

多分、大げさではないでしょう。

今や、オタクが世界をリードし
文化を生み出しています。

偏愛が会社のなかの関係性を
リードしてくれるかもしれません。

もしもあなたがこのワークを
会社やコミュニティで提案して、

「偏愛をバカ正直に書いたら後でバカにされる」

「変な眼で見られるのが嫌だ」

なんて、後ろ向きな意見が出てきたら

まさに、そこに組織の問題がある、ということですね。

偏愛を個性と認められるかどうか、です。

互いの違いを認め合えないで
どうして組織としてひとつになれるでしょう。

 

お読みいただき、ありがとうございました。

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