数字が取れることと人の成長は比例しない

第368号

集中中して熱が入ると、肩に力入れて仕事する私です。
それがパソコン相手であったり、
お客様への説明だったり、します。

だめだ、絶対肩がまた痛くなる。
肩甲骨が固くなる、と思いつつ、
ついつい時間を言い訳にして、
いわゆる悪い姿勢で仕事を
続けてしまいます。

 

もちろん、その結果、時間内で書類作成ができたり、
お客様に相変わらず熱いねぇと言われながら、
よいディスカッションの末の解答を導き出すことが
できたりと、結果は出ます。

でも、それは今までと何ら変わりなく、
私の身体の犠牲の上に成り立ったものです。
ちょっとオーバーかな?

氷山モデルでいうところの時系列パターンは
変わっていないということです。

私の事例とビジネスを比較するのは
話が飛びすぎるかもしれませんが、

チームビルディングを学び始めた当初、
チームワークとチームビルディングの違いを
説明してもらったことが思い出されます。

文字にすると

チームワークとは
組織力(仕組み)×関係性(コミュニケーション)

チームビルディングとは
人(強み)×組織力(仕組み)×関係性(コミュニケーション)

あえて、チームワークに人という単語を
挿入しようとするなら、かけ算ではなく
人は「たし算」の役割に過ぎません。

チームビルディング仲間の
瀧田さん(http://robotjinji.com/blog/)の事例を
引用させていただくと、

具体的にチームワークとは、

あわせて6時間の仕事を

Aさんが4時間
Bさんが2時間

と、やっている場合

Aさんの1時間分をBさんに渡して
Aさんの負担を軽くする[助ける]という
考え方です。

ただし、総時間数は変わっていません。

 

チームビルディングとは、

Aさんの仕事4時間というのを
短縮できないかと考えて取り組み、

たとえば1時間短縮することで、
AさんとBさんの合わせて6時間
かかっていたのを、5時間に
短縮するという考え方です。

部署の達成目標があって、
そこにあと1歩数字が足りない時に、
部署の人員が全体としてがんばって
数字を作って達成するというのは、
チームワークです。

そこには誰が何をするという
役割は意識されていません。

これでは来年また同じ状態になったとき、
みんなで頑張って乗り越えたという
成功体験はありますが、

どうすれば乗り越えられるという
再現性を期待できる経験値には
なっていません。

では、チームビルディングのほうが
再現性があるのだから、やってみよう!と
なるかというと、なかなかそうはいきません。

私が、肩が痛くなるとわかっていながらも、
その仕事の仕方を変えられないように、
これまでのパターンを変えることは
簡単にはできません。

今のままでもある程度結果が出ていれば、
なおさらです。
人は変わりたいとは思わないものです。

組織としてパターンを変えて
チームビルディングに取り組む
というのは、よほどの覚悟が必要です。

 

ですから、ここで頭に置いておいていただきたいのは、
チームワークではだめだ、ということではなく、

チームワークでは数字という成果は出せるかも
しれませんが、人の成長には、それが起因しない
ということです。

評価制度でも、評価の基準として
数字そのものを追いかけ過ぎると、
人の成長にはつながりません。

 

お読みいただき、ありがとうございました。

このブログをメルマガでも
お届けしています。
ご希望の方は、
下記フォームよりご登録ください。

メルマガ申し込み
 

関連記事

コメントは利用できません。