「やってみる」を「できる」レベルに引き上げる

第853号

先日、社外研修に行ったのに
管理職が部下面談をやっていない

やっていても、研修前より
上手くなっていない

そんなお話を社長から聞きました。

行って学んでくれば
面談をやってくれるだろう

上手くなるだろう

社長はちょっと期待していたようです。

でも、研修でやった程度では
せいぜい、体験したというレベルです。

社長がのぞむような、
「できる」というレベルの前には
越えなければならない段階があります。
————————————————————————

研修で体験することで
やることを躊躇して

踏み出せないで
面談が怖くなりました、
という方もいたりします。

研修に行ったからといって
目に見えて変化があらわれるか
というと、そんなこともありません。

だから研修はやっても
効果がない、ではなくて、

むしろ、研修後に
どういう道筋を作って
体験してきたことを
やり続けられるかどうかが
重要です。

ブログで何度か取り上げている

知らない
↓    (知識の壁を超える)
知っている
↓    (体験の壁を超える)
やってみる
↓    (気づきの壁を超える)
わかる
↓    (習慣の壁を超える)
できる
↓    (無意識化)
している

できるようになって習慣化するまでの
サイクルは6段階あります。

普段、社長と話していると、
新しいことにチャレンジするとき

今年中に、社員の方に
どれくらいのレベルまでに
なっていてほしいですか?

とたずねると、

多くの方が
できるようになること
と、答えられます。

「できる」というのも
人それぞれ求めるレベルは
違うと思いますが、

少なくとも10回中3回程度
というイメージではないようです。

「できる」というのは
習慣になった段階です。

習慣ですから、そこに到達するために
いかにして「やってみる」(経験)を
積み重ねていくかが重要です。

ある程度の時間がかかります。

それをすぐに「できる」状態に
なることを社長が望んでしまうのは、

「やってみる」=「できる」と
思ってしまっているからなんだと
思います。

この6段階というのは
評価シートの評価基準と
少し似ています。

評価基準は一般的には
1~5段階程度に分かれていて

私が使用しているのが

1.できていない

2.少しできている

3.できている

4.言われなくてもできている
(あるいは、優れたやり方でできている)

5.周りに教えている
(あるいは、よい影響を与えている)

この5段階のステップも、
「できていない」が

一気に
「優れたやり方でできている」
ようになるわけではありません。

少しでもこの1から5に上がる
過程を短縮できるように

すでに優れたやり方をみつけた人の
やり方を共有し、真似する、

という仕組みを取り入れています。

だからといって、この5段階を
1段跳び越えて、できるように
なるわけではありません。

段階は1つずつ、です。

ですから、評価基準の
4や5を取ることもすばらしい
ですが

同様に1が3に上がったことも
すばらしいと認めてください

と、お伝えしています。

この1~5までの段階を
どうやって踏んでいくか
というプロセスが大事です。

じゃあ、やっぱり時間がかかる。

確かにそうですが、

少しでも早く段階を進めて
いくために、量をこなすことが
鍵になります。

できるためには

量と質、どちらが大切かと
言われることがありますが、
できるようになる確率を
上げるためには、

まず量をこなし、

次に精度を上げるために

質を上げる

この順番だと思います。

評価の5段階で段階を
上げていくには、

行動量をこなすことで
気づきがあって、

だんだんやり方が
わかってくると、

「自分なりの」優れたやり方が
身に付く、

というものです。

そして、

どんなやり方でやるかは
本人が選んでも、

「できる」ようになる
段階を設計して

やり続けられるように
そこに誘導するのは、

上司の役割だと思います。

「やってみる」から先は
自分でやりなさい、では
習慣にはなりません。

お読みいただき、ありがとうございました。
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人事評価制度の作り方 12月21日(水)

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