答えを教えるだけが「教える」ではありません

第851号

士業の私は、どうしても「課題解決」が
仕事だと思ってしまいます。

何か問われたら、答えなきゃ、と
身構えてしまいます。

先生と呼ばれることが多い士業の方は
共感いただけるかもしれません。

本当に問題を解決したいと思ったら、
目の前のことに一喜一憂するのでなく
本質は何かを見極めることが大切です。

ということは、

「こうしてください」とやり方を教える
のではなくて、

「どうしたらよいですか?」と
私から会社に質問を投げかけることも
必要です。

でも、わかっていても、
ついつい答えを教えて(教えようと)しまうのは、

そもそもの私自身の学ぶ姿勢が、
答えを教えてほしいということから
抜け切れていないからでした。
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答えを教えることがすべて間違い、
というわけではありません。

ただ、「教える」には

〇答えを教える
〇考え方を教える

2通りあることを知っておくことも
大切です。

私自身について振り返ってみると

チームビルディングを学び始めたころ、

それまでと同じように

どうしてそうなるんですか?
どうしたらいいですか?と、

答えを求めるような質問をしがちでした。

当初、私の理解のレベルに合わせて
回答してくれていましたが、

あまりにそればかり続くと、

あなたはどう思いますか?と
気づきをうながすように、
逆に質問されることがありました。

そんなとき

「おっしゃることはわかりますが
わからないんです。どうすればよいでしょうか?」

と食い下がったものです。

今から思えば、おっしゃることは
わかりますが、

と言っていましたが、

言わんとすること、
ほんとには、わかっていませんでした。

今ならわかります。

いくら教えてもらっても、
実践の場でまったく同じことが
起こるわけではありません。

そのとき、また教えてもらうのか?

といえば、それは現実的ではありません。

何より、自分で考えたことだから
行動できる、そして身につく、
ということを、

忘れてはならないと思います。

考えるきっかけであったり、
どう考えるかの考え方の訓練を
しておくことは大切です。

答えを教えてもらうことに
慣れてしまうと、

私自身、つい答えを教えることに
思考が向いてしまいます。

私自身が答えを教えてもらう
という思考から抜け出さないと
頼りにしてくださる会社の方々も、

私から答えを教わることだけで
終わってしまいます。

もしも会社の方々が成長することを
望むなら、

答えではなく
考え方を教えることに

ウエートを置くことが
私の役割だと思います。

パワハラの相談を受けることが、
ここにきてまた増えてきました。

同じ会社で繰り返されることも
あります。

その都度、事案ごとに面談して解決しても、
同じパターンで起こるなら、
登場人物が変わっても、
それは組織の構造の問題です。

会社からは、
「どうしたらいいですか?」と
目の前の解決法をたずねられます。

そこじゃないんだけどなぁって、
ギャップを感じていました。

でも、まず変えなければならないのは、
相談を受ける私自身でした。

答えを教えるにしても、
選択肢を出して選んでもらうなり、
一緒に考えるという

考えてもらう部分を増やして
いくことが必要です。

相談顧問が主の私は、通常、
形のある成果をお見せできないので、

相談に答えることを成果
(お客様の満足度)に代えよう
とする価値観があります。

この価値観を変えないと、
私の教える姿勢は変わりません。

今でも、

質問に無意識に反応して、
答えようとせず、

一拍置いて、

何をどう考えてもらおうか
ということを意識して、
答えるようにしています。

まだ無意識に、自然とできる
というレベルにはないんだと
思います。

答えを知ることも必要ですが、
答え以外にも知っておいたほうが
よいことがあることを

意識しなくてもお伝えしていけるように、
これからも日々精進です。

お読みいただき、ありがとうございました。
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