人と人は違うと認めることから始まるコミュニケーション

第834号

私はお酒が飲めません。

いわゆる下戸です。

赤くなって青くなります。

最初に勤めた小売業の会社の
上司たちにそう伝えると

「あぁ、それじゃあ、飲まないほうがいいね」

って、あっさり受け入れてくれ、
強制されませんでした。

普段、吐いたら強くなる、
というような
今なら即アウトな発言を
言ってるらしい人達が
そう言ってくれるのを聞いて

すごい、ほんとのお酒飲みは
やみくもに、強制してこないんだ、
相手を観てるんだなぁ

ってなんだか意味もわからず
感激したものです。

30年も前の話ですが、

今ならその時、何に感激したかを
言語化できます。

「人と人は違う」と
尊重されているように感じて
感激したのだと思います。

そんなことまで当時の上司たちは
考えてなかったかもしれませんが(笑)
————————————————-

お酒が好きで、お酒が強い上司たちは、
私のような、赤くなって青くなる
ような経験をしたことはないそうです。

それでも、わからなくても
受容してくれました。

僕だってそういことなら、
確かに飲まないよなぁ。

という「共感」です。

ちなみに、学生時代
飲めなくて苦労したんだ。

と言ってくれた上司は
同じ経験をしたからわかる。

という、自分基準の見方で
「同情」というものです。

良い悪いではなく、別ものと
いうことです。

「人と人は違う」

言い換えれば

「違っていいんだ」

という言葉と出会ったのは
チームビルディングのセミナーであり

私がチームビルディングを
学ぶきっかけでした。

今では普通に会話に出てきて
多様性という言葉もよく聞きます。

と、同時に

これまでのような一律のやり方では
部下のマネジメントができない、

と、悩む上司の方も増えています。

そこで、
マネジメントのやり方を学ぼう
となさるのですが

傾聴や1on1のやり方など
勿論、大切ですが、

6年ほどチームビルディングを
学んでも、やっぱり、

なんでわかってくれないんだろう。
どうしてそういうことを言うんだろう。

って、普通に頭をよぎって
むかっとしたりしています。

つまり、

人と人は違う、ってことはわかった。
っていう「知っている」レベルでは
真に「わかっている」とは同じでなく、
実践できません。

それで当然だとも思います。

ですから、まずは上司のみなさんは
部下や同僚のどういうところが違うのか

自分で見つけたり、感じたり
してみることが、大事だと思います。

先日、お客様の会社の総務課長が

「人と人は違うから、
どうしようもありません。でもね~」

と他部署の課長と意見の相違が
あったことについて、報告が
ありました。

そうかぁ、苦労してるんだ~と
思いながら、

「どうして、向こうの課長は
そう言ったんでしょう。
考えてみました?」

という内容のメールを返しました。

面談の心得として
お伝えしていることなんですが

『相手を尊重し、何より興味や関心を
持つことが第一歩です』
ということ。

興味関心があるから
相手を観ます。

相手を観ないと始まらないと
思うんです。

物理的に観ることが難しくても
まず観ようとすることです。

そうすれば、方法として
観ることに代わる日報や週報もあります。

何より、相手を観ない
ということは

相手との関わりを捨てる
ことだと言えます。

相手を観ていなければ
相手の意図を感じ取ることが
できません。

その第一歩が、人と人は違う
ということなんだと思っています。

これらは、組織の進化のプロセス
「U理論」に明らかです。

U理論の図

どこがどのように違うのか

ここに気づけるからこそ、

その先の、どうやって
わかりあえばよいのかに
つながるのだと思います。

ところで、私が勤めていた会社では
当時は女子が会議に参加することも
なかったので、

仕事の話を聴けるのは、飲み会の席だけ
でした。

飲まずに2次会まで付き合って
仕事の仕方、考え方を学ばせて
いただきました。

安心してついていけたのは、
お酒の飲み方が綺麗だった
こともありますが、

あのとき、飲めない私を
受け入れてくれた(=認めてくれた)
ということの信頼感が大きかったです。

お読みいただき、ありがとうございました。
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