![](https://www.suzukey-stone.com/wp-content/uploads/2018/06/円陣-650x400.jpg)
第816号
戦略と戦術、こんな言葉をあらためて考える
きっかけになった記事があります。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0cd155d5e5cad1a60731c1ba1a16dcfb85ff4951
サッカー男子日本代表が3-0で大敗した
チュニジア戦後の三苫薫選手の発言が
発端でした。
危機感から、
「チームとしてどう攻めていくか
“決まりごと”のようなものが必要」
という発言に対して取材に応じた
森保監督の言葉は、
「彼自体が戦術であるというところ。
個で打開する能力がある選手である
からこそ託している。
(略)
『薫が戦術なんだ』」
戦術は三苫ってどういうことでしょう。
![](https://www.suzukey-stone.com/wp-content/uploads/2018/04/57f11fcfad14636377af1d17b13d8d31_s-300x200.jpg)
戦術は選手個々に任せていると、
聞こえます。
それならそれで、
”決まり事”いわゆる戦略を
示してほしい、
というのが、三苫選手の言いたい
ことです。
そこでネットがざわつきました。
戦略があって戦術があると
考えるのが一般的です。
成果は戦略×実行です。
今は、戦略より実行に比重がかかる
傾向には違いありませんが、
戦術だけでは、糸の切れた凧です。
————————————————————–
三苫選手の発言から、
このチームに戦略があるかないか
までは、わかりませんが、
ワールドカップを5カ月後に控え、
どうやら戦略が共有されていない
ことは、事実のようです。
選手としては、意を決して
言っているのに
「薫が戦術なんだ」
と言われても、、、です。
![](https://www.suzukey-stone.com/wp-content/uploads/2018/04/00b2de0b76c76cd142699260f46cf872_s-300x225.jpg)
かみ合っていません。
戦略と戦術は、ざっくりと
「方針」と「実行」
というふうに分けて
私は捉えています。
戦術だけだとどうなるか
というと、
現場はがんばっているのに
結果がでない。
という状況だと思います。
絶対戦術だけでは結果が
出ない、とは言いませんが、
”継続して勝つ”ことは
難しいと言えます。
戦略がふわっとしていて
明確になっていないので
上司も部下に聞かれても
答えられない、
仕事においてもよくあること
のように思います。
日本代表のように、一見すると
知らなくても、個の力で仕事が
回っている(ようにみえる)
大企業なら、なおさらです。
![](https://www.suzukey-stone.com/wp-content/uploads/2018/09/c0efafd6d112dcc05fea1a656506b744-150x150.jpg)
先日亡くなられた
元日本代表監督のオシムさんは
「サッカーでは、がむしゃらに
走ればいいというものではない。
重要なのは走りながら考えることだ」
と言っています。
この走りながら考えるときに
指針となるのが戦略です。
戦略がなければ、がむしゃらに
走り続けるだけ、
となってしまいます。
チュニジア戦のように
戦い方のイメージをこれまで
提示してきたMFの守田選手が
出られないと、
いわゆる糸の切れた凧になって
しまいます。
![](https://www.suzukey-stone.com/wp-content/uploads/2022/06/2a4dca6ba8fa8612a70e28438e94db71-300x144.jpg)
チュニジア戦を観戦した
元日本代表の中村憲剛さんが
「攻撃の設計図を共有しきれていないのでは」
という表現をしていました。
設計図、つまり、
グランドデザインというか
全体戦略を描けていないのでは、
と、いうことだと思います。
「どうやって点を取るのか」
という戦略が共有されていなければ
臨機応変試合中に
3トップの中央には誰を置く(=戦術)
説明ができない、
ということなんだと思います。
説明できないということは
その配置に、遅れやズレが
生じてしまいます。
サッカーではその隙が
命取りです。
成果を出すのは
戦略×実行です。
何を実行するかと言えば
戦術です。
戦術の精度を上げるには
人材の成長が必要です。
森保監督が三苫選手に
期待を込めて
「薫が戦術なんだ」と
言っている意図は
個の成長を願っている
ということだと理解
できますが、
その前提の戦略の共有が
できていないとなれば
![](https://www.suzukey-stone.com/wp-content/uploads/2022/06/eea367ac2c96bba544173bc0abdfb540-300x225.jpg)
やはり丸投げと
言わざるを得ないと思います。
仕事の場において、
サッカーのように3-0で
大敗するような、わかりやすい
ほころびは見えにくいかも
しれませんが、
いくら人材が成長したとしても
個の力だけで、組織を支えるには
限界があります。
どんなにがんばっても
成果がでない
うまくいかない
というとき
戦術の見直しをすることは
多いと思いますが、
元になる戦略が描き切れているか
社内で共有されているか
この点を確認してみる必要が、
やっぱりあるのではないかと
思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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