やり方を教えること以上に上司にしていただきたいこと

第787号

来期の評価シートづくりの会議に
参加させていただいたとき
管理職の方が、最近の若い社員は、

「どういうふうにやればいいんですか?」
と、すぐ聞いてくる。

そして教えると、
「自分には無理そうです」と
あきらめるのが早い。

というような意見や

部下に

「やっぱり早くできるようにならないと
早くできるようになる人より評価は
低いですよね」

と言われて、どう答えたらよいか
ちょっと困りました。

という声を聞きました。


若手社員は、すぐに結果を
出したいと思う傾向があります。

やる気があってよいこと、
とも言えますが

仕事に、“これ”といった
攻略本があるわけではありません。

経営者の方は、
人材育成は一朝一夕ではないことは
よくわかっています。

きっと、会社は、早めに伝えなければ
ならないかもしれません。

会社は、やり方を覚えてほしい
のではないことを。

そして、失敗しないように
サポートすることを。

もしかすると、その逆に
伝わっていることが
あるかもしれません。

今日はそんなお話です。
—————————————————

確かに、会社は
組織の成果は早く出したい
と思っています。

そのためには社員の成長の
スピードが上がることが
必要だということも
わかっています。

でも、単に、結果だけを
求めているわけではありません。

前のめりでやる気のある
社員がいて、

「よい社員がはいったんですよ」

と、上司の方も期待していた
部下が、

1年もしないうちに辞めてしまう、

ということがあります。

いろいろと質問してきて、
早く覚えて一人前になりたい
と、言っていたそうです。

ある程度、経験を積まれた方は
わかると思いますが、

仕事って覚えたところから
始まる、ということがあります。

やり方を覚えることは
必要最低限であり、

それで効果が出るとは
限りません。

受験や会社面接、

あるいはゲームには

攻略本があって

それが身近にあった人たちは、

「やり方」を
つい聞いてしまいがちです。

何より
失敗したくないから

「やり方」を聞いてくる
のだと思います。

聞かれたら答えたいと
上司の方も思いますが、

忙しくて、すぐに答える時間を
取れないことがあります。

よく学んでおられる上司は
その答えは自分の経験だから

人と人は違って

自分のやり方が正解かどうか
わからないので、

「失敗してもいいから
まずは自分で考えてやってみて」

と、答えることもあります。

ただ、この伝え方だと

教えてくれない。

突き放された。

と感じる部下もいるものです。

人が育つには

1.知らない

2.知っている

3.やってみる

4.わかる

5.できる

6.している

6つの段階を上ることが

必要です。

会社は、社員の方々に、
どうすればできるようになるかを、

自分で考えて、答えを
導き出すようになってほしい

と思うものです。

そのためには、

『やってみる』

『わかる』

この段階に階段を
上がらなければなりません。

やっかいなことに

「やり方」を聞いてきた
からといって、
やってみる、とは
限りません。

「知っている」から
「やってみる」への
段階に上るには
大きな障壁があります。

ですから、

やり方を教えること以上に
上司の方にしていただきたいことは

やってみようという段階に
上がってもらう環境づくりです。

・失敗が許される場づくり

言葉で「失敗してもだいじょうぶ」
と言っても効果はありません。

失敗したくないのに、
失敗することが前提になっていては
意味がないからです。

そして、

・自発的に動く(動こうとする)部下へのサポート

具体的には

「失敗しないように
いつでもサポートするよ」

という声がけ、姿勢が大事です。

攻略本がなくても
安心して育っていけるように
伝えてほしいと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。

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