2030年 高齢者を活用できているために

第973号

すでに60歳以上の労働力人口は2015年に
1304万人に達し、2005年からの10年間で
3割以上増加しています。

2030年には、これがさらに1439万人にまで
増加し、全体に占める割合は22.6%になる
模様です。

それはつまり、職場のおよそ4人に1人が
60歳以上になるという推計です。

今さらですが、高齢者の活用が企業存続の
重要なポイントです。

活用するために、
賃金の設定は定年前と分けるにしても、
実際に担う役割や責任の大きさ、仕事の
レベル、働き方によって処遇を定める
ことが大切です。
——————————————————–

高齢者の「戦力化」は不可避と、
頭ではわかっていても、どうも
高齢者層の採用に積極的ではない
企業が多いように思います。

理由としては、

調査結果などを見ると、
健康状態、体力が不安なため
という理由のほかに、

特に理由はない、という意見も
多いようです。

(参考データ)ジョブズリサーチセンター—————-
「シニア層の就業実態・意識調査2018」
https://jbrc.recruit.co.jp/data/data20180620_880.html
———————————————————-

本当に理由がない、というより
「高齢者活用は難しい」という
思いが、
まずあるのかもしれないと思って
います。

定年再雇用や70歳までの雇用も含めた
就業機会の確保措置が2021年、努力義務
になったことで、

むしろ「組織の若返り」が大きな課題
と感じ、高齢者の「戦力化」が後回しに
なってしまっています。

でも、実際には、団塊ジュニアと言われる
年齢層が労働市場にいる今後15年~20年間、

労働力として企業を支え続けていく
ことは間違いありません。

高齢者を活かしながら、『同時に』
企業変革を試みる、という
取り組みを進めていくことが必要
だと思います。

シニアの戦力化が組織の若返りの
ブレーキになるのではないか、という
危惧もあるかもしれませんが

いきいきと活躍している高齢者が
職場にいるということは、

若手社員も長く働き続けられる
という将来像が描けるようになり、

従業員の職場定着や、職場全体の
活性化につながります。

長く働き続ける、というのは、
国が現在目指そうとしている
雇用の流動化や

終身雇用が崩れたと言われる
状況とはそぐわないようにも
思えますが、

それでも、
2022年、新入社員の意識調査で
「今の会社であと何年ぐらい働く
と思いますか」という問いに

働きがいがある場合:
3年以内で退職予定と回答した割合 20.2%
10年以内で退職予定と回答した割合 45%

働きがいがない場合:
3年以内で退職予定と回答した割合 63.9%
10年以内で退職予定と回答した割合 74.5%

(参考データ)———————————–
マイナビ転職、「新入社員の意識調査(2022年)」より
https://www.mynavi.jp/news/2022/08/post_34624.html
————————————————–

というのを見ると

終身雇用は崩れたとしても、
しっかり腰据えて働いて
成果を出してもらうためには

年代に関係なく
いきいきと活躍している
すなわち
「働きがい」のある職場を
作ることが重要です。

「時間外労働の削減」
「有休休暇取得の推進」
「長時間労働の削減」

これらが実現することは
働きやすさにはなりますが、
働きがいとは別物です。

「働きやすい」というのは
あくまで手段です。

人によって働きがいは
違うからこそ、

会社のなかで、それを
実現するために、

会社が求める役割や責任
について社員に語る時間を

経営者、あるいは上司が
いかに作れるかが重要だと
思います。

高齢者活用を考えるとき、
「賃金」の設定をどうするかが、
悩ましいところです。

高齢者雇用確保措置として
知られる「高年齢雇用継続給付」

2025年給付率が賃金の10%に
減額されます。

高年齢雇用継続給付と合わせて
賃金設計してきた会社は

再度、見直しをしなければ
なりません。

高齢者の処遇を見直すことは
総額人件費が一時的に増加
する可能性があります。

それでも、長期的な将来を
考えると、

問題となるのは人件費よりも
人材の確保や育成である可能
性は大きいと感じています。

2030年、職場のおよそ4人に1人
の高齢者層を活かして
全社的な人的リソースの不足を
補うためには

高齢社員が担うべき役割を見直す
ことから始めることだと思って
います。

そして上司になる年下の管理職が
マネジメントしやすくなるためにも

全社的に、
仕事の内容や成果、役割を明確にして

高齢者層だけでなく、
それに応じて処遇を決める仕組みを
取り入れる検討も同時に進めていく
ことだと思います。

お読みいただきありがとうございました。
==============================
定期セミナーのご案内(zoom)
==============================

人事評価制度の作り方 
2月20日(火)
時間:14:00~16:30
失敗しない運用のためのヒントがあります。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■

このブログを編集して、
メルマガを平日2回お届けしています。
ご希望の方は、 下記フォームよりご登録ください。

メルマガ申し込み
 

関連記事

コメントは利用できません。