自由すぎると行動できない あえて制約をつける

第831号

今回、夏季休暇を土日、祝日合わせると
8日間取ったのですが、非常に疲れました。

その原因は?と考えてみると、
書く仕事をちょこちょこやって、
頭のオン オフの切り替えが
できていなかったこと。

もうひとつは、
制約なしに、なんでも好きに時間を
使っていいよ という環境におかれると
案外自由に動けないもんなんだ、
というものです。

動きたいのに動けない。
時間は使いほうだいあるのに。

むしろ、ストレスです。

言うなれば、自由という名の不自由です。

こんなことを感じたことはありますか?

行動経済学も参考にして、考えてみました。
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やろうと思っているのにできなくて
なんだかモヤモヤしながら、

かえって、ストレスもたまってしまう、
という私の夏季休暇。

朝起きたときは、あれもしよう、
これもしようと思いながらも
結局何もしなかった、

ということに焦ってしまいました。

なぜやろうと思ったことを
やらなかったのだろう、と
考えてみると

自堕落だから。
計画性がない。
意志が弱い。

自分で言っていて、なんだか
へこんでしまいますが、

結局、選べなかった、
ということなんだと思います。

緊急性と重要性の2軸を使って、
やろうと思っていることを
4つの領域に分類する。

優先順位を決めるときに
このやり方を使っている方も
多いかと思います。

たとえば、休暇中にやろうと
思っていた書類のファイリング。

積みあがってまだ読んでいない書籍。

どれから手をつけるか?

優先順位をつける、というほどでは
ないものの場合は、どうやって選べば
よいでしょう。


えいやー、で選んでしまえば
結構な確率で満足を得られることは
想像できるけれど、
最初の1歩が踏み出せません。

こんなとき、あえて制約をつけると
選ぶことができます。

「行動経済学に関することについて
この休暇中に整理しよう」と、

“枠の範囲(フレーム)を決める”

という制約を設けると、決めやすく
なります。

何よりやるべきことのイメージが
できます。

もちろん、このフレームを変えれば
やるべき行動も変わりますから

正しいとか正しくないという選択
ではありません。

これは、フレームを工夫することで
人の判断は操作できる(フレーミング効果)
という考え方の応用でもあります。

上司の方が、部下の仕事を見ていて
「こうすればいいのに、注意したいけど、
強制できないし、どう声がけしたらよいでしょう」

初めて部下を持った上司の方に
相談されることがあります。

どうしたらできるようになると思う?

何をやればよいですか?

意見を押し付けるのでなく、
相手にゆだねる聞き方をしているんですが、
押し黙ってしまうんです。

と困っておられます。

まったく行動が止まってしまっている
場合は、とにかく動けるようになる
ことが大切です。

少し小さなステップを刻む意識で

今すぐできそうなことは何がありますか?

今日、できそうなことはありますか?

私の場合なら、
1日なら何ができそうですか?
じゃあ、この3日間で何ができそうですか?

というような少しずつ距離を伸ばす
ような感じの問いかけだと、

普段、今日、明日のことばかり考える
傾向の人に有効です。

身近なところで、
できることを実行することで
状況は変わります。

このとき、背中を押すというより
軽くひじでツンツンとつつくような(※)

背中をドンと叩くというより
ちょこんと背中を軽く押すような、

そんな言葉が有効です。

※行動経済学で
「ナッジの問いかけ」と言われるものです。

人は必ずしも合理的に動くもの
ではないということです。

自由に行動できる、とは、
いかないものだということを
理解しておくのがよいのだと
思います。

だからこそ、

人の不合理性を利用することで
行動につなげることができる。と
考えることができるのでしょう。

ところで、なんで、
夏季休暇前に考えなかったんだろう、
わかっていれば、有効に過ごせたのに。

と思います。

まさに、人は合理的ではない、
ということなんだと思います。

冬の休暇の自分に期待します!

お読みいただき、ありがとうございました。
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