ひとりで目標は達成できません

第735号

オリンピックが閉幕しました。

当初は観るのも躊躇していたのですが、
ソフトボールの熱戦に心を持っていかれ、
何より連日、選手の姿勢やこの舞台に
立つ覚悟が感じられるコメントに胸打たれ、
意気に感じて、真剣に応援していました。

それでも、ニュース速報で流れる
感染者数を見ながら、選手の姿を
見るのは、複雑な気分でした。

私が学ぶチームビルディングでは
常々、問題と原因がひとつでない
(=複雑にからみあっている)状況を
ルービックキューブに例えます。

1面をあわせようとすると
他の面がいつまでたっても
合わせられない。

→目の前のことだけを解決しようと
していると、いつまでたっても、
物事の本質の解決にはたどりつけない。

昨年からのコロナ禍はまさに
その実例ですが、
オリンピックも、そうでした。

開催するのか、しないのか

簡単に、二者択一できる
ものではありません。

といって、二頭を一緒に
おいかけるには手ごわすぎました。

誘致を勝ち取るために用意された
復興五輪という目的はいつの間にか
聞かれなくなり、

オリンピックの目的は
示されないまま準備が進み、

最後までそれは明確に
ならないままでした。

終わってみれば、開催できたことが
最大の成果のような具合になっています。

選手は、試合の場に立つまでに
葛藤があって、覚悟を決めて
目的を持って試合に臨んでいるのが、
よくわかりました。

賛否両論、全部背負って試合に出る
と言う選手が何人もいました。

選手たちは、良いか、悪いかではなく
(行動を)やるか、やらないかを
自分の心と向き合って決めたんだと
思います。

結局、決めるのは、自分自身です。

自分で決めたことでしか
人は行動できません。

今、仕事の場では、目標設定の
重要性があらためて取り上げられて
いるように感じます。

「目標は誰が立てるのがよいのでしょうか」
という質問を受けることもありますが、

もちろん、自分で決めることが
一番よいです。

でも、本人が目標をたてなくても
自分で決めて、自分に約束することで
達成への近道になります。

でも、ひとりで目標は達成できません。
難しいです。

オリンピックの個人競技を見ていても
周りの人のサポートがあってこその
勝利だということが選手の言葉から
よくわかります。

じゃあ上司のサポートってなんでしょうか。

一言で言えば、PDCAサイクルを
回すことができるよう、
折々のタイミングで
声がけし、気づきを
与えることが頭に浮かびます。

でも、なによりこのサイクルを
うまく回すために
最初にやるべきことは、

その目標を

「やるか、やらないか」

自分で選択することを促すことです。

そして、

「できることがあれば、何でも支援する」

と、部下に約束することです。

求められたときに
手を差し伸べる、
支援の約束です。

こうして、上司にとっても
部下の目標達成は、上司の役割、
仕事なんだと認識することができます。

これが最初にちゃんとできているか
どうかが、大切だと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。

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