新入社員研修という習慣を見直す

第611号鈴木早苗ブログ

「真実の瞬間」という言葉を
ご存じでしょうか。

社会保険労務士の資格を持ちながら、
士業のマーケティングを支援する側で
活躍する国守博さん
https://www.creative-think.co.jp/
メールマガジンで紹介されていたのを見て
知りました。

『真実の瞬間』とは

航空業界最年少で
CEOに就任して、
たった1年で経営を
立て直した

スカンジナビア
航空社長の
ヤン・カールソンが
同名の自書の中で
使った言葉です。

顧客と直接接する
最前線の従業員の
最初の15秒の接客態度が、
その航空会社の印象を
決めてしまう。

もし、荷物検査が
どこよりも
スムーズに進み

チケットも安く、
買うのも簡単便利でも

キャビンアテンダントが
不機嫌に
「はい、お茶です」
とお茶を出した瞬間


もう2度とこの航空会社は
使わない、
となってしまう。

つまり、
お客様は、その企業に
接するほんの一瞬の
短い時間で、

その企業の
サービス全体に
対する良し悪しを
評価してしまう

というものです。

今年は
新型コロナウイルスの影響で
スポーツや イベント自粛に
とどまらず、

企業でも本来なら
多くの企業で実施
される予定の

研修会社による
新入社員研修が
軒並み、中止に
なっていると
聞きます。

一番恐れていた
内定取り消しも
出てきました。

一方で

急激な経営の悪化で
内定取り消しになった
学生を対象に

救済採用に
名乗りを上げる
企業も出てきました。

今、何をやるか、
という、企業の本質が
問われるときであり

15秒で良し悪しを
評価されてしまう
というのはオーバーでは
ありません。

これから4月を迎え

新入社員を迎える
企業は多いと思います。

本来なら研修講師を
招いて、新入社員研修を
実施したり、

研修会社の集合研修に
参加させていたのが、

今年は難しい状況です。

大手の場合は
全社、グループ全体による
集合研修が中止となり、

急遽、各拠点ごとの
研修に切り替わって、
その対応に大わらわ
だとも聞きます。

少なくとも
機動力のある
中小企業にとっては

これはひとつの
チャンスです。

今までの習慣を見直す
機会です。

新入社員研修=
ビジネスマナー研修+(例えば)コミュニケーション研修

と、メニューが
決まっている
わけではありません。

もちろん、外部研修を
受けなければならない、
と、決まっている
わけでもありません。

ビジネススキルを
学ぶことにおいて
外部の専門家は
プロですが、

新入社員研修の目的は

社会人として、
企業という集団の
構成員となるために

必要な規範・価値意識 ・行動様式を身につける

という社会化のための
工程です。

組織に適応してもらう
下地をつくった
その先には、

1日も早く戦力となって
会社の業績アップに
貢献してほしい、

ということに間違い
ないでしょう。

研修を通じて
“学んだもの”を

自社で、
“具体的に活かす”
には

社内で考えて、
育てることが
必要です。

でも、いつの間にか

“研修を受けてもらう”
ことが目的になって

安心してしまって
いないでしょうか。

今回の状況によって
研修を受けられなかった
としても

会社は自分のことを
育てようと思っていない

と、新入社員は
考えたりはしません。

今回、研修にかえて

どんな変更や工夫、
対応をしてくれるかを
見ています。

もっと言えば

研修のあと、
どう研修の学びを

実践の場で活かして
育てていこうと
してくれるのか、

そこに期待しています。

入社したばかりのころは
不安で敏感です。

一瞬で会社に幻滅
してしまいます。

「毎年やってきたことだから」

「優秀な社員に定着
してもらうには
新入社員研修くらいは
やらないといけない」

これでは、どんなに
素晴らしい研修を受けても、
効果が見えてきません。

研修を実施することありき
に、陥ってしまっています。

なかなか習慣を
自ら見直すことは
できませんが、

これまでの
研修の形での実施が
難しい今年だからこそ、

この習慣を見直す
チャンスです。

顧客満足同様

社員満足も
一瞬で決まります。

せっかく
時間と労力

そして

経費をかけるなら

実りあるものに
したいです。

お読みいただき、ありがとうございました。

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