自己表現はコミュニケーション

第604号

マンパワーグループが、
入社2年目の社員が部下にいる
30歳~59歳の中間管理職400名に向けて、
職場におけるストレスや
コミュニケーションについての
調査を実施しました。
https://www.manpowergroup.jp/client/jinji/surveydata/20200204.html?c=9fcb47030ead0ccc-677142a30ba5fd3f

そのなかの設問のひとつが

『勤務先で、どの程度ストレスを感じているか』
というもの。

「ストレスを感じている」と回答したのが
若手社員-61.5%
中間管理職-82.5%

実は上司世代のほうが、
よりストレスを感じている
ことがこの調査からは、見て取れます。

その原因は

若手社員は
・1位「仕事内容」(43.9%)
・2位「上司との関係」(43.1%)
・3位「仕事量が多い」(23.2%)

中間管理職は
・1位「上司との関係」(47.0%)
・2位「仕事量が多い」(36.4%)
・3位「仕事内容」(33.6%)

いずれも上司との関係が
上位に入っています。

『仕事で何にやりがいを感じるか』を
たずねた質問には

若手社員、中間管理職ともに第一位は

仕事の成果を認められることが
若手社員-37.6%
中間管理職-45.4%

認められたいと思っているのに、
上司との関係にストレスを
感じているということであり、

ここに因果関係を認めるのは
早計かもしれませんが、

上司と部下の意思の疎通が
うまくかみ合っていないことが
想像できます。

お互いの思い、考えが
伝わっていない、
いわゆるギャップがあると
いうことです。

伝わっていなければ、
何度でも伝える。

この考え方を否定しませんが、
よく「効き脳」が違うと
お伝えしているように、
人それぞれ思考は違います。

わかっているつもりの私も、
今でも
「自分ではわかっているつもりでも、
全然相手には伝わっていないよ」
と、お客様にご指摘をいただく始末です。

でもこれって、
お客様が自己表現してくださるから
「あっ、伝わってないんだ」って
わかりますが、

言われなければ
そのまま話を進めてしまいます。

では、上司と部下では、
誰が自己表現するのが
よいのでしょうか。

両者がすることに
越したことはないですが、

仕事の場においては
上司が部下に依頼するもの、
と考えれば、やはりまず
上司が意識して
「自己表現」することが
望ましいです。

自己表現が高い人とは
どういう人でしょうか?

例えば食事の時に
一口食べたら、思わず「おいしいね!」
などと感想を言葉に出したり
うなずいたり、首を傾げたりする
リアクションが大きめの人です。

自己主張と混同しがちですが、

自己主張とは
「自分の考えを他人が
受け入れるかどうか」が重要な要素です。

そして、
「相手に自分の意見を
肯定してほしいと望む度合い」です。

自己表現は
「意見や感情を表に出すか、
出さないか」がポイントなので、

「おいしい」と言葉には出すけれど
「ね、おいしいでしょ」と
同意を求めるものではありません。

上司の自己表現に戻って

自己表現が高いのが良し、
低いのが悪い ということでは
ありません。

仕事をするうえでは、
表現してもらわないと
わからない、伝わらない、
ということです。

人と人は違うのですから、
言わなくてもこれくらいのこと
わかるだろう。というような

以心伝心はあり得ないと
考えておきましょう。

相手がどう思っているのかは
相手しかわかりません。

「指示がないと動けない」とは
よく上司の方がおっしゃいますが
どういうときにどう動けばよいのか

事前にちゃんと伝えていないで
そう言われては、

部下のストレスは溜まる一方と
いうものです。


対人コミュニケーションのひとつに
「アサーション」というのがあります。

これは、「人は誰でも自分の意見や
要求を表明する権利がある」との
立場に基づくものです。

自身の意見を押し付けず、
逆に意見を言うことを我慢せず、

話す側、聞く側それぞれ
お互いに配慮して、
率直に自己表現を行なう

というものです。

職場で感じるストレスは
コミュニケーションギャップに
よるもの、と言っても
言い過ぎではないでしょう。

お互いのギャップを減らして
互いに理解するためにも

今、自分はこう思っている。
こうしてほしい。

ということを、
上司の方には自己表現して
いただきたいものです。

言ってもわからない。


確かにそう思えてしまうことも
あるかもしれませんが

それでも言わなければ
わからないし、
始まりません。

話す側、聞く側それぞれ
お互いに配慮して、
率直に、自己表現してみてください。

自己表現は
コミュニケーションの第一歩です。

お読みいただき、ありがとうございました。

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