
第1073号
経営者が言う目標達成とは、必ずしも
売上や粗利を増やす、ということだけ
を指しているわけではありません。
そう気づかされたのは
成果(数字)を出すために目標管理
が有効です、という伝え方をしたとき、
怪訝そうな表情をされたことがあった
からです。

では求める目標達成とは何かというと、
適切な目標をたて
“ 目標達成を目指していく“ こと。
この、目指していく過程における成長
が重要で、いわば目的だと、とらえて
いる経営者の方もおられます。
そんなとき、その成長度を測るために
「目標達成」があります、とお伝えします。
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業績自体にすぐには課題を抱えて
いないけれど、人のマネジメントや
成長に課題を感じているというのは
多々あります。
そもそも目標管理の目的は
目標を管理することではなくて
目標による“人の成長を管理”
することです。
人や目標そのものの管理を
指していません。
適切な目標をたて
“ 目標達成を目指していってもらう “
この過程を踏むことが成長になり、
以前よりも高い成果を出した分、
それが成長、と言えます。
結果より過程が大事、ということ
ではなく、
過程をとことんやりきることで、
成長するから結果がついてくる、
という考え方です。
ですから、最終的には何を行動
目標とするかが重要になります。
そしてそれを、とことんやり切ったか
どうかを測る指標として、
売上や粗利など数値化できるもので
検証することが必要になる、という
ものです。
ただ、数字はわかりやすいので、
つい、成長を抜きにして、単に
『人の管理』として捉えてしまうと
目標の、達成のみが目的になって
しまいます。
上司が忙しすぎるという要因も
そこに拍車をかけます。
そうすると、部下に指示を出し、
コントロールすることが、上司の
役割のようになってしまいかねません。
こういったことが頭をよぎると、
どうしても、数字重視の目標管理
と思えて、抵抗感を持たれる経営者
の方もおられます。
数字のわかりやすさゆえに、
結果だけを管理してしまい、形骸化
して失敗した経験があると教えて
くださる会社もありました。
ここまでは、目標設定以外の問題です。
もちろん、目標設定そのものが
上手くできないということもあり
ます。
目標管理制度のひとつである
『OKR』というのがあります。
目標 -Objective
成果指標-Key result
これも確かに成果にフォーカス
していますが、
ビジョンを明確にして
それを基に会社の目標から
個人の目標まで、一気通貫、
つなげていきます。
会社のビジョンを達成することを
目的とした目標設定をすると、
単に数値の目標であっても
そこには
「何を実現するか」
「どこに向かっているのか」
その数値の先の目的が社員にも
見えます。
本来、チームのメンバー、
例えば、メンバーが3人いれば
理論上は、それぞれが目標を達成
すれば、チームの目標は達成される
はずです。

そしてその先にある会社目標も、
達成されます。
それが達成できないとすれば、
それぞれの目標がつながって
いない、ということに尽きます。
これは、目標設定が数字で
あろうとなかろうと、です。
ビジョンを軸にして、目標を
会社全体から個人まで、つなげて
いくことに重点を置いたOKRは、
社員に自律的に考えて仕事して
ほしいと思う会社には、取り組ん
でみてほしい手法です。
目標を明確にしたうえで、その目標
によって進捗を管理して、結果が
でない指標は見直していくので、
社員はそれぞれ納得のもと、自律的
に動かざるを得ません。
人や仕事を管理するのでなく
目標によって、成長を促すために、
こういった目標管理を使うと、
人材育成しながら成果も出せる
と言えると思います。
お読みいただきありがとうございました。
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