信頼関係は難しい

第1070号

毎年12月は、M-1(その日一番おもしろい
漫才を決める大会)にちなんだ内容で
ブログを書いている私にとっては、

史上初の2連覇したチャンピオンが、
所属する吉本興業から「会社との
信頼関係が壊れてしまったから」

という理由で、
契約終了を言い渡されたという
ニュースは衝撃でした。

信頼関係の難しさ、はかなさを
感じます。
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最終的には双方同意のうえで、
契約終了に至ったわけですが、

続けたかった髙比良くるま
(令和ロマン)さんからみれば、
当初ニュースでも使われていた
契約解除、と言えるもののよう
です。

契約終了の理由を額面通り
受け取れば、

一言「謝罪動画上げますよ」
と会社に伝えれば、

会社は「待て」と伝えられた
わけです。

そこで、待て、と言われれば
待ったのかどうかはなんとも
言えませんが、

対話が足りないのは事実の
ようです。

話せばわかることなのに、と
最初は思ったのですが

「話せばわかる」時期は過ぎ
ていて、

会社と少しずつズレてしまって
いたのだと思いました。

単なる素人の大阪人のイメージですが
吉本興業は、ギャラは安いけれど、
問題を起こした芸人を簡単に切って
こなかった、

という印象があります。

それも、反社会的勢力排除宣言を
公表して以降は、
特に、コンプライアンス等ルールありきで、
劇場を運営する興業主のカラーは薄まり、

上場企業と会社を創ったり、大阪・関西
万博に参画したり、

社会に影響力ある企業としての
立ち振る舞いが増えていました。

そうした組織風土は
たとえ、2連覇の王者でも、
たった一度のルール違反でも、
容赦なく大鉈を振るうという
ことなんだと思います。

そこまでは、読めなかったのが、
お互いのギャップの現れです。

企業が巨大になり、
人も増えれば、関係性の前に
ルールありきは当然のことでは
あるのですが、

そのルールが、コンプライアンス
等の研修だけでは、浸透までには
至りません。

過去の実績が信用を生むなら
信頼は未来に向かって何もない
ところで信じることです。

今回の残念な結果は、
信用と信頼は別物ですが、

若手で、積み上げたキャリアが生む
信用力もまだ乏しいところに、

無断で動画をあげた、という
行為に、会社の上層部はこれからの
活動に信頼を持てないと判断して
しまいました。

「そんなことで」と言う声もある
ようですが、そこが会社にとって
譲れない一線だったというメッセージ
なのかと思っています。

今さらですが、その一線をこうなる
前に伝える機会はなかったのか、と
悔やまれます。

相手を知ることを拠りどころ
として、信頼は生まれるものです。

それを双方、放棄してしまうと
信頼関係は崩れます。

実績がなくても、
何を知っていれば信頼が生ま
れるか、と言えば、

相手の価値観や意思決定の
物差し(基準)です。

この春、昇進の辞令を出した
会社も多いと思いますが、

抜擢や、飛び級の人事を決める
ときも同様で、

会社は、
会社の価値観や基準と照らしあわせ
て未来に向けて判断できているから、
できることです。

組織の成果は
人材力×組織力×関係力です。

原則この順番で底上げして
いきます。

対話の前に、
会社は会社の価値観や基準を
明確にして可視化する必要が
あって、

そのうえで、

人と人は違うからこそ、
いかに相手を理解したり

知ろうとする姿勢

話を聴く力を

お互いに持つことができるか、

という関係力がつながって

そこに、ようやく
信頼は生まれてきます。

信頼関係を築くことは難しい
けれど、

今の時代の組織には、大切な、
繋ぐ力です。

お読みいただきありがとうございました。
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