定期的な面談をやると決める

第123号

まだまだお盆休み中という方も多いことでしょう。

日本経済新聞朝刊の企業広告にこんな連載があります。
へーベルハウス
https://www.asahi-kasei.co.jp/hebel/information/news.html/

広告は、3つの関係性のショートストーリーが
紹介されています。

起承転転編    兄弟間
おなじまい編  母娘間
つれない人編 父子間

お盆に家族が集まったときの
ちょっとしたふれあいが描かれています。

仕事と結び付けるのも無粋な気もしますが、
社員面談(部下面談)のポイントに通じるものがありました。

『起承転転』編は、実家のこと(相続?)の件で
弟になかなか切り出せない兄を、しょうがないなと
気遣う弟が “ もう少し待とうと私は思った “
と結ばれています。

『おなじまい』編は、孫の抜けた乳歯をいっしょに
屋根に放り投げてうれしそうに孫と話す母を見て
娘が “ 母の気持ちをちゃんと聞いてみようと思った ”
結んでいます。

『つれない人』編は、実家に帰ってきた息子に
相変わらずそっけない父が、晩酌もそこそこに切り上げる姿に、
父ももう若くはないんだと気づき、
“ そろそろ先のことを一度話しておこう。
明日は俺から、父を釣りに誘ってみよう ” と
結ばれています。

 

部下面談では、どんな話をすればいいのでしょうか?
という質問をうけます。

部下面談は、上司が話をするのではなく、
話を聞く場です。

沈黙が続いたらどうしましょう、
という方にお伝えしているのは、

日頃、部下の言動を見て、
よかった点を伝えてください。
というお話をしています。

いわゆるフィードバックですね。

あるがまま、みたまま、感じたままを伝えてください。

伝えるだけでも5~10分程度は場が持ちます。

部下面談は最低でも30分くらいしなければならない、
と決まっているわけではありません。

部下が話を切り出すまで
“ もう少し待とう ” でいいのだと考えます。

部下の行動観察を続けていると、
ふと、普段見せない表情をすることがあります。

そういうときのことをメモしておいていただき、
是非面談で気づいたことを伝えてみてください。

面談は会議室でするのだけが面談ではありません。
機会があれば、間をおかず、たずねたほうが効果的です。

ポイントは “ ちゃんと聞く ” ということですね。

このとき、上司の意見は求められない限り不要です。

部下と話していますか?と聞くと、
いつでもなんでも話しかけてくるよう
言っています。とおっしゃいます。

部下面談を定期的に行うことは大事ですが、
部下面談で話せばいいと考えるあまり
普段は対話をしなくてもいい、
というわけではありません。

だから、「いつでも話しかけてもいいよ」
という上司の言葉はありがたいのですが、

実は部下がそんなに重要なことだと
思っていないから上司に伝えないなかに、
重要な問題の芽が潜んでいたりします。

可能であれば、時間をみつけて
“ ちょっと話そうか ” という時間を
上司から誘うことは重要です。

 

部下の場合 “ つれいない人 ” というわけではありませんが、
ある日突然退職願を持ってきたり、問題行動をおこしたり。

上司からすると、事前に相談してくれればいいのに、
ということがおこったりします。

だから、上司のほうから “ちょっと話そうか ” です。

ここまで、部下面談のポイントを
お話してきました。

このなかで上司からすると、
“ 少し待とう ” というのは、
一番難しいかもしれません。

正直、成果を第一に考えれば、
待っている暇はありません。

部下の成長には時間がかかることも
承知しています。

この両立するのが難しいことを、難しいと
言っていてもしょうがありません。
場面ごとに使い分けていくしかないですね。

そのためには、まずは定期的な面談を
「やる」と決めることです。

今回とりあげたへーベルハウスの広告は、
現実の話であれば、きっと年に2回の帰省で
物語は続いていくのでしょうが、

社員面談は、接触頻度が命です。
年に2回の評価面談では間隔が開きすぎです。

間隔は開けたくないです。

月に1回はスケジュールに落とし込んで、まずは実践です!

お読みいただき、ありがとうございました。

つまるところ「人と組織」
社長の想いを語りなおして
強み×8割の社員が育つ仕組み×関係性をデザインする
鈴木早苗でした。

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